カルロス・クライバーとウィーン・フィルにベートーヴェンの交響曲5番と7番がセットで入っている、言わずと知れた名盤をSHM-CD仕様したものです。この演奏についてのレビューはたくさんの人が書いているので、ここでは通常バージョンのCDとSHM-CDではどのような変化があったかを書いてみます。
それでSHM-CDてなによ!?と言いますと、ユニバーサル・ミュージック(以下UM)と日本ビクター(以下ビクター)が共同開発したもので、簡単に言えば普通のCDより音質が良いということです。なおかつ、SACDと違いどんなCDプレーヤでも再生できるということです。
まず通常盤の不満について書きます。
(1)他のベト7のCDと比べ低域が弱い。
(2)解像度と楽器の定位が悪い。(他のCDではそれなりに聴けるのに、このCDは音像が大きいため“ボワ”とした音の固まりになって聴こえる。)
(3)迫力が不足。
という不満がありました。
UMとビクターは
(A)透明感ある音質を実現
(B)解像度が大幅に向上
(C)バランスのとれた音質
(D)歪感が少なく、低域の量感不足も解消
と言っているので、今回はこれにそって評価します。
ここから本題の比較にうつります。
UM、ビクターが言う(A)についてですが、そのとおりだと思います。演奏の背景の雑音が少なくなった。
次に(B)について。これも見事な改善。通常盤に持っていた僕の不満(2)をだいぶ解消してくれました。特にベト7の第4楽章を聴くとその変化がよくわかります。
(C)と(D)について。見事に不満(1)と(3)を解消してくれました。もちろん完璧とまでは行きませんが、低域が増したことでバランスが良くなりなおかつ迫力も出てきました。
以上がSHM-CD盤の評価です。とにかく通常のCDと聴き比べれば音質の差がわかります。ちょっと値段が高くても音質が良い方が良いと思う方にはお薦めです。
〜その後の感想2008年12月現在〜
このSHM-CDを購入した後他にもSHM-CDを購入し、通常のCDと比べましたが、このクライバー盤ほどの衝撃は無かったので、この盤はSHM-CDの中でも特にお薦めします。
なお、機器のレベルにより印象が異なるようです。基本的にはハイエンドシステムよりも入門レベルのシステムの方が良い結果が多いようです。
ジャンル別で見るとCDに入っている情報量の多い交響曲などの方が室内楽やジャズよりも変化があるようです。