ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
レナード・バーンスタイン:ヴァイオリン、弦楽器、ハープと打楽器のためのセレナーデ
(プラトンの饗宴より)
ヒラリー・ハーン
デイヴィッド・ジンマン指揮
ボルチモア交響楽団
1998年録音
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
カデンツァ:クライスラー
第1楽章 24'25
第2楽章 9'47
第3楽章 9'43
レナード・バーンスタイン:ヴァイオリン、弦楽器、ハープと打楽器のためのセレナーデ
(プラトンの饗宴より after Plato's "Symposium")
I. Phaedrus. Pausanias (Lent - Allegro) 7'00
II. Aristophanes (Allegretto) 4'19
III. Eryximachus (Presto) 1'29
IV. Agathon (Adagio) 7'10
V. Socrates. Alcibiades (Molto tenuto - Allegro molto vivace) 10'33
ハーン&ジンマンのベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲を、ムターが10代のとき、孫とじいさんほど歳が離れたカラヤンと共演したベートーヴェンと比較したとき、以下のようなことが言えると思う。ムターも技巧と美音を生かして力強くのびのびした演奏をしているが、その演奏は所詮カラヤンの手のひらの上で演奏しているに過ぎないと思う。しかし、ハーンは違う。ジンマンによる第1楽章オケによる提示部は、それなりの演奏だが、ハーンのソロが入ってから音楽が引き締まる。ハーンは、ジンマンと対等どころか、あたかもジンマンをリードしているかのようだ。
私は、このCDを購入して長くその良さがわからなかった。ハーンのベートーヴェンは、味気も素っ気も可愛げもなかった。それは、背伸びした少女の自信過剰の失敗作に思えた。「カラヤンと共演した10代のムターと同じように、指揮者におんぶされれば良いものを..」と思っていた。しかし、最近、ベートーヴェンの交響曲を集中的に聴いた私はベートーヴェン中毒症にかかったのだろう。ハーンのベートーヴェンにも免疫ができたようだ。ハーンのベートーヴェンには小細工がない。あるのは一本の線だけである。そして、終楽章のハーンの演奏には圧倒される。