このヴァイオリンソナタ第5番「春」のCDを購入したくて半年間迷いました。オイストラフとオボーリンの方も捨てがたいのですが、すでに「クロイツェル」をほかのCDで持っていたので、アルゲリッチのピアノの音色とクレメールの芸術性を聴くために思い切って購入しました。二人とも才能に恵まれた演奏家なので、聴いているうちに自由な気分にしてくれることと、奔放なという形容で表現されるほどスリリングな演奏ですが、決して作曲者が表現したかったものから逸脱したものでないことは言うまでもありません。円滑な日常生活を送るために努力を続けると、時折平坦な気分になったりするのですが、気分転換にうってつけの一枚。豊かな気持ちにしてくれるので名盤です。二人とも情熱の熱量が高い芸術家、時空間を変える力を持つ演奏家です。