登録情報
|
もちろんグルダのピアノも、言葉も出ぬほどの素晴らしさである。凛とした筋肉のように、艶やかで、誇らしげで、美しいということを、まったく恥じる気配もない。王者の風格とはまさにこのようなものであろう。優しさも、力強さも、瞑想も、決断力も、勇気も、人間的でポジティヴな感情のすべてがここには詰まっている。長いたてがみをなびかせた獅子の気高い音楽――そんな言葉さえ思い浮かぶ。1971年1月の録音だが、いまだに「皇帝」最高の名演のひとつとして、輝かしい存在感を放っている。「テンペスト」は、グルダがウィーンの反逆児としてめきめきと頭角を現し始めた1957年12月、グルダ27歳の録音。グルダ特有のはちきれんばかりのリズムの生命力と勢いと才気が、馴染み深い「テンペスト」を鬼気迫る嵐のような音楽へと昇華させている。協奏曲の余白に収めるだけではもったいないくらいの名演である。(林田直樹)
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
軽やかな皇帝,
By
レビュー対象商品: ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」/ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」 (CD)
グルダらしい弾むようなタッチ。バックハウスやギレリスとは全くタイプの違うベートーヴェンではあるものの、これはこれで十分に楽しい演奏です。ホルスト=シュタインのサポートも重々しいものではなく、爽やかなもので、皇帝らしくないと感じる人はいるかもしれませんが、他の皇帝と聞き比べても予算的に大丈夫でしょう。軽やかな皇帝を素直に楽しんでみてください。
20 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
生き生きしてます。,
By カスタマー
レビュー対象商品: ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」/ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」 (CD)
ベートーヴェンの「皇帝」というと、ベートーヴェンがカデンツァを許さず、ピアニストにとっては自由度が低い作品と言われています。よって「皇帝」の名に相応しいピアノ演奏が多いのですが、グルダはそんな曲でも瑞々しさを失わせず、また、かといってこの曲に必要な威厳は存分に保たれた素晴らしい演奏をしてくれます。
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
奇才グルダの堂々とした「皇帝」,
By
レビュー対象商品: ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」/ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」 (CD)
グルダはクラシック音楽だけではなくジャズにも造詣が深く、演奏会などでの風変わりな服装や態度などからクラシック界の異端児だとかよく聞く事がある。しかし、彼は元々生粋のウィーン子でウィーン3羽烏などとも呼ばれていた。それが彼の弾くモーツァルトやこのベートーヴェンで特徴として現れている。決して奇を衒ったものでなく正統的な演奏で、それに彼の個性である明るく輝かしい音色と絶妙なリズム感覚が加わって彼のモーツァルトは実に生き生きとして素晴らしい。そしてこの「皇帝」もモーツァルトほど感銘を受けなかったが彼の個性がよく出ており、かつ堂々としたスケールで演奏されている。バックのシュタイン指揮ウィーンフィルも若干精緻さに欠けるが、剛毅朴訥したサポートである。彼はこれ以外にベートーヴェンの協奏曲を全て録音しておりそちらも聴いて欲しい。特に第4番をおすすめする。また余白に収められた「テンペスト」も覇気に満ちた嵐のごとき演奏である。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|