「ニュー・ウェーブSFのアンソロジー」という方針を信じて読むと肩すかしをくらいます。
いくらテーマを拡大解釈したとしても、現在新刊入手不能な名作は他にたくさんあるでしょうに、この選択はいかがかなと思います。
反面、あくまでアンソロジストの趣味で選んだ中短編集として考えると、どれも小粒ながら魅力のある作品として楽しめました。
どうしても表題作のイメージが強いですが、他も繊細、生硬ながら良い意味の俗っぽさ、安っぽさを備えた作品が多く「これがこの作家のベストとも思えないので、他の作品も読んでみよう」という気にさせるのは、アンソロジーとしては成功だと思います。
ただ、この仰々しい叢書でやる企画かなぁ、どこかの文庫でよかったんじゃないかな、という気もします。