今回は少々不穏でシリアスか?と思わせる口絵にさほどの心配は無用。むしろ、いたいけな美少女の無邪気につけ込んで首に何を装着しているのか、との呆れ笑いを禁じ得ない第6巻は、槍水茉莉花ちゃん(10歳)の魅力が満載の1冊である。
前回の丸富に続く烏田高校の文化祭だけに登場人物の充実振りが半端無い。槍水先輩の友人達に洋の友人達(洋の二つ名はコイツらにこそ相応しいという素敵な面々)それぞれに出番を与えて文化祭に華を添えている。顎鬚や坊主に茶髪も相応に文化祭を楽しんでいるようで、とりわけ坊主の“活躍”にはナイス!とサムズ・アップである。また、今回は白梅の登場機会が多く、洋と絡む珍しさと面白さがあった。沢木姉妹まで繰り出しては面白可笑しい“小さな活躍”をさせている。そして、今回は弁当方面にも物語があるため、いつにも増して充実した内容と言えるのではなかろうか。
【1章】 何気に感じていた「弁当が半額となる前に無くなることはないの?」という疑問に答えている。≪ガリー・トロット≫こと山木柚子と半額神ビッグ・マムが弁当方面の主人公(?)とヒロインと言えよう。
【2章】 表紙まで飾った茉莉花ちゃんをここまで引っ張ることができる時点で、本巻の充実度が推し量られると思う。天真爛漫で純真無垢な振る舞いはなかなかの破壊力。師匠(?)の教えが行き届いた、実に素晴らしい素養の持ち主でもある。
【3章】 弁当バトルは、茉莉花ちゃんの敵討にして洋のリベンジ、そして槍水先輩のリベンジでもある。挑発してまで本懐を遂げようとする柚子には「そっちへ行くの?」という素敵なオチが待っている。彼女もまた師匠(?)の元で、もしかしたら狼とは別方面での立派な成長があるかもしれない。何と美しい姉妹愛を絡めた見事なバトル!と唸らせる圧巻の筆致が今回も冴えている。