絶句。
シュールな物語、グロテスクな人物描写、悪趣味なスレスレのユーモア。
どれをとってもとても万人にウケを狙った作品とは思えない。
10分程度の短編なら分かるのですが1時間を超える長編アニメーションでここまでやるとは。
拒否反応を起こす方もいらっしゃるとは思いますが食わず嫌いは勿体ない。
いや、実に楽しい。久々にアニメーションというメディアの持ち味を満喫しました。
お話の展開は皆目見当がつかず、ひたすらわくわくしながら次から次へと繰り出されるアイデアの奔流に身を任せてみれば至福の時を過ごすことができました。
恐ろしく細部まで書き込まれた背景描写もすごいですがCGの使い方も実に洗練されていてびっくりしました。
それとやはり色遣いが日本やアメリカのアニメーションとは異質で厭らしい言い方ですがヨーロッパのエスプリを感じさせますね。
しかし唯もの珍しいだけの作品では決してありません。
フレンチマフィアに誘拐された愛する孫を取り戻すべく大都会ベルヴィルをさまようスーザおばあちゃんとメタボ忠犬ブルーノの姿が醸し出す切なさと抒情。
そして3姉妹も加勢したアイデア溢れるクライマックスの活劇シーンの面白さ。
いやはや愉快〃〃。
まさに「大人のためのアニメ」ということで是非御一覧をおススメします。