ロンドン、ニューヨーク、パリ、そして東京がそうだったように、「街」がおもしろかった時代は去ったと言われますが、「ベルリンにだけは街としてのおもしろさが残っている」とは坂本龍一氏の弁(ソースが手元にないですが、大体そんな話です)。ベルリンは、学生時代の旅行で通過しただけの街。まだ壁は残っていたし、デヴィッド・ボウイのベルリン三部作の暗さに怖じけついて近寄れませんでした。
でも、今度ドイツを旅することがあれば、この本を手に真っ先にベルリンを訪れたくなる。
この本は、そんなステキガイドブックです。著者のまえがきでも語られてますが、この街に暮らす市井の人々“ベルリナー”が語るベルリンの良さが、美味しいカフェ・お気に入りが見つかりそうな書店や雑貨屋さん・楽しそうなマーケットへの精力的な取材を通して垣間見えます。レストラン情報が少なくてスナックやカフェの比重が多いのは、ベルリナーのライフスタイルを反映してのことでしょう。
また、単なるガイド本的構成に留まらず、現地で活躍する日本人クリエイター、ベルリナーのインタビューも挿入されています。自由で懐の広い&深いこの街で暮らす人々の話を読むだけで、心がしばし解放されます。
そんな盛りだくさんの情報が詰まってこのお値段。今どきネット万能!書籍?ケッ!ていう時代でも、これだけの情報をまとめて手に入れるのは至難のわざですぞ。このレビューを信じてお買い求めくださいまし。これ1冊でも十分、海外旅行初心者の方には2冊目のガイドブックとして強力にオススメします。