デザイン、写真、紙質に至るまで文句なしにセンスのいい本。
実際に歩いてみたくなることうけあいです。
ただ、実際行って見ると「???」な部分が多いです。(特に飲食店)
とくに掲載の某店のクロワッサン。おすすめということで試したんですが
こちらの平均の倍はしようかという「高級品」だったにも関わらず
層ができてサックリどころか、素人並みのベットリ半焼けで
ちょっとこれはひどいんじゃないかと呆れてしまいました。
これはさすがに私と著者の単なる味覚の違い、と言い切れない気がします。
在住者としては、
「ベルリンってこんなレベルなの」と思われたくないので
評価を鵜呑みにして行かれるのはお勧めしたくありませんが、
歩くエリアの目星をつけるにはいいかもしれません。
とは言っても、このオシャレな巻末地図ではよほど運と勘の良い方でないと
辿り着けないことでしょう・・現地での地図の購入を強くお勧めします。
(女の子ひとりでフラフラ歩くと不安なエリアのお店もありますので・・
駅で言うと、例えばU8のKottbusser Tor近辺、Wohnzimmerというカフェがあるエリアですが、
この近辺で数時間、ロックして車内で人を待っていたという話をしたら
ドイツ人の義母にものすごく怒られました・・・他も旧東ドイツ圏はやはり気をつけたほうがいい)
ベルリンというのはどこもかしこもかわいくておしゃれな訳ではなく
場所によっては(決してアートではない)落書きもひどいし
かなり鬱々としていてうらぶれた雰囲気のエリアも多いです。
(この本で「乙女でおしゃれ」と形容されている通りでさえ。たぶん来たらびっくりしますよ)
だから、イヤな言い方をすれば売るために意識的に
日本の女の子に受ける「かわいい」面のみを編集したんだな、という印象が否めません。
もちろんベルリンには、はっとするようなお店が少なからずあるのは事実です。
ただ、この街にはかわいくておしゃれなものより(そんなものは日本のほうがよっぽど豊かにあります)
退廃的だけどどこかセンスのいいものを期待されるほうがいいかもしれません。
この本が求めているのは日本で手に入るものの延長にある「かわいさ」だと思いますが
ベルリンという街は、自由が丘や代官山のような軽やかさの似合う街ではありません。
私はその重苦しさもクールさも含め、けっこう好きなんですが。