- 演奏: ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
- 指揮: ゲルギエフ(ワレリー)
- 作曲: ベルリオーズ
- CD (2003/10/1)
- ディスク枚数: 1
- レーベル: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 収録時間: 72 分
- ASIN: B0000BHY6P
- おすすめ度: 5つ星のうち 4.1 レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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登録情報
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第1楽章はその傾向が顕著で、ウィーン・フィルらしい気品と、近年ゲルギエフに目立つようになったピアニシモが印象的。第2楽章のワルツの柔らかくゆったりとした優雅さは、大都会パリよりは幻想の都サンクトペテルブルクを彷彿(ほうふつ)とさせる。第3楽章の静けさにも、ゲルギエフらしい粘りと密度の濃さがある。のっしのっしとゆっくり行進する第4楽章は独特の恐怖感がにじむ。第5楽章は逆に早めのテンポで始まり、鐘の音はかなり遠い。最後の最後になってパワーは爆発するが、聴き手が期待するグロテスクさや怪異な力はここにはなく、意外なくらいに音楽的に純化された演奏である。
むしろ聴きものは叙情的情景《クレオパトラの死》の方だろう。弦の響きもこちらの方がつややかに感じるし、ベルリオーズを得意とするボロディナが絶好調で、妖艶でボリュームたっぷりの美声を聴かせてくれる。緩急自在にウィーン・フィルをあやつるゲルギエフの棒も冴えており、劇的な起伏に富む迫真の22分間は、特大のグランドオペラに匹敵する、ずしりとした満腹感を与えてくれる。ろうそくの炎が一瞬燃え上がって、ふっとかき消すように命途絶えるような霊感に満ちた最期は、非常に感銘深い。(林田直樹)
しかし、幻想交響曲としてはどうだろう?
ティンパニの強打や怪しい鐘の音色に対する工夫もしくはこだわりといった、聴き手が幻想交響曲に期待する猟奇的な部分が感じられない。
あえて、幻想を録音した意図がよくわからない1枚であるが、ウィーン・フィルのファンやゲルギエフのファン、また、曲そのものの持ち味よりもアンサンブルの乱れなどの演奏の技術にこだわる人にはお勧めなのかも。
ミンコフスキのような華やかさは感じられなかったがもちろん、ミュンシュのような狂気もない。
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