これを読んだのは小学生の時である。少女漫画だが、男が読んでも面白い。
オヤジになった今読んで思ったことは、オスカルに惚れた・・・。
女として?いやいや、人間としてその生き様に惚れるのだ。
王家への忠誠と平民への共感の狭間で苦しんだ人であり、最後はアンドレと
ともに平民として生きることを決意した意思の人。
身を削って”我が理想”に殉じた人である。
・近衛隊長の地位
・貴族であるジョルジェ家の地位
・フェルゼンや王家の人々への愛情
これを全て捨て去り、アンドレや衛兵隊や貧しい平民の側に立つ事を決意して
いく。ストレスのために酒を飲み、体を蝕まれながら、それでも、平民の側に
フランスの未来があると信じて。
最後はバスティーユで死んでしまう悲劇の人だが、国王や王妃の処刑、その後
のジャコバン独裁、ナポレオンの時代はオスカルの理想とはかけ離れていたで
あろうことを思えば、生きながらえたとしても、決して幸福にはなれなかった
に違いない。
あとこれだけは言っておかねば。
因みに、実際のルイ16世は開明的な国王であった。
身長は180センチ以上の大柄で、若い頃はひょろひょろした体躯だったらしい。
当時はどこの国でも当たり前だった罪人への拷問を廃止したのは彼である。
また、アメリカ独立戦争を支援し、いわばアメリカ人にとっては恩人である。
理科系の頭脳に優れ、博識であり、狩猟や乗馬に長けていた。軍事面での知識
も豊富で、将軍たちも驚くほど。財政面の困難もよく理解しており、率先して
倹約に努め華美なことはしなかった。
国民には人気があり、ロベスピエールも国王には好意を持っており、
最初は死刑は考えていなかったという。