ベルギーロイヤルフランダース・バレエ団でプリンシパルとして活躍中の齊藤亜紀さん(盛岡市出身)にお会いしたときにベルギーのことをいろいろうかがった。
私はベルギーのことをあまりに知らなすぎることに気がついた。私の知っていることといえば、アダモ(フランス人と思われがち)とオードリー・ヘップパーンがベルギー出身、画家にポール・デルヴォー、 ヤン・ファン・エイク、ルネ・マグリットがいる。クラシックではイザイがベルギー出身だ。ツール・ド・フランスで5回優勝した名サイクリストのエディ・メルクスもそう。そして、われらがジャンゴ・ラインハルトがベルギー出身だ。
架空の人物だが、エルキュール・ポアロはしばしば「フランスの方ですね」といわれ、そのたびに「いえ、ベルギーです」と応じる。
ちなみに、私が持っているロードバイク用のジャージの水色は、ベルギーのナショナルカラーだ。
ベルギーに関する知識がこれではお恥ずかしい限りだ。
で、本書を手にした。
コンパクトによくまとまっているのだが、直訳調の翻訳文が、読みにくい。まわりくどい言い回しが多い原文を訳するのは大変だったと思うが、もっとこなれた文章で読みたい。
図版もほしい。新書サイズなので図版を入れるのは難しいかもしれないが、原書になくても、日本人向けには必要なものもあろう。
訳者はあとがきで、〈フランデレンの地名はフランス語表記となっていもフランデレン語表記の日本語の読みを書いた〉と断っているが(たとえば、ブリュージュはブリュッヘに、ギョーム一世はウィレム一世となっている)、これがわかりにくい。それならば、カスティーリア王とされたが、カスティーリア語をまったく解さなかったフェリペもフィリップと表記して然るべきではないだろうか。
それにしても、ベルギーの政治形体(連邦制)は複雑でよくわからない。よく機能しているものだ、と感心する。