文庫本で約450ページの長編恋愛結婚家族小説。
1989年のバブル絶頂期に結婚した夫婦を、
結婚式からその後10年くらいを描いた話。
バブル崩壊やサリン事件などこの時代を賑わした社会的事件も描かれており、
物語のリアリティさを演出している。
別れそうで別れない夫婦の話はよくあるかもしれないが、
そんな類の話の中でもキワメツケかもしれない。
波乱の結婚式、成田離婚の可能性を充分に含む新婚旅行を経て、
なんとかそこを切り抜けつつも、
バブル崩壊による株価暴落、出世競争に敗れリストラ、
夫婦お互いの度重なる浮気など
次から次へとトラブルがふりかかる。
そしてそれらはすべて解決されるわけではないのに、
そして夫婦感の愛情も怪しくて仕方がないにも関わらず、
離婚しない。
それが最後は幸せな感じで終わってるという不思議な話。
この作品は40歳くらいに読むともっと実感を持って読めるだろう。
20代にはちとはやすぎる。
結婚経験者ならもっと味わって読めたのかも。
また、子供、夫婦お互いの両親が登場する。
家族愛も本書のテーマであろう。
そこにも熟年離婚、介護問題、小学校お受験など、
まあこれなにかと盛り沢山な小説。
主人公の夫婦を含め、その他多くの登場人物が、
時代の流れに応じて、様々な変化を遂げていく。
それもまた本書の魅力だろう。