岡崎さん生前の唯一のベストアルバムです。厳選された名曲揃いです。心にしみとおるような優しい声とメロディは,いつも通りです。
岡崎さんの歌が多くの方の心に訴えかけるのは,単純にがんばろうと励ますだけではないからだと思います。「心は揺れ動いて当たり前。全部受け入れて,それでも歩き続けよう」という温かな眼差しを感じるからでしょう。
『BLUE POINT』『朝〜What's goin' on〜』など,多くの曲からうかがえます。それは,新曲『Rain or Shine−降っても晴れても−』も同様です。この曲は,3枚目のアルバム『A Happy Life』中の『ノンシャランで行こう』の延長線上にあるといえます。また曲名は,後のアルバム『for RITZ』中の『涙がほおを流れても』の歌詞(♪ いつか 止む雨かもしれない 止まぬかもしれない ♪)に通じるものを感じさせ,とても興味深いです。
恋心を歌った曲も秀逸です。女性側からの曲としては『恋心』,男性側からの曲としては,新曲の『愛してほしくて』がお薦めです。特に後者は,男である僕にとっては,張り裂けそうな胸の内が痛いほどわかります。
最終曲は『A Happy Life』。この曲には,岡崎さんのメッセージが凝縮されていると思います。
♪ でも あきらめないで話しかけたい 言葉にもがいても
だって何度も思い知ってる 誰も一人では生きてないよ いつも ♪
この歌詞の奥には,「自分をちゃんと生きていないと,言葉は人に伝わらないよ」との岡崎さんのメッセージが含まれているように思えてなりません。