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ベスト&ブライテスト〈中〉ベトナムに沈む星条旗 (朝日文庫)
 
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ベスト&ブライテスト〈中〉ベトナムに沈む星条旗 (朝日文庫) [文庫]

デイヴィッド ハルバースタム , David Halberstam , 浅野 輔
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ケネディの暗殺、「偉大な社会」を目標に掲げるジョンソン新政権の成立。米国内の政治状況が混沌とする中、ベトナムへの軍事介入は、政権参画者たちの野心や自己欺瞞のため、拡大の一途をたどる。政権内部でわずかに挙がる戦争懐疑派の意見も押し潰され、ベトナムの悲劇は続く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ハルバースタム,デイヴィッド
アメリカ最高のジャーナリストにして作家。1934年生まれ。ハーバード大学を卒業後、南部地方紙の記者を経て60年ニューヨーク・タイムズに入社。62~64年ベトナム特派員を志願、その勇気ある報道でピューリッツァー賞を受賞。67年以降は著述活動に専念、ニュー・ジャーナリズムの旗手として優れた著作を発表。2007年自動車事故で死去

浅野 輔
国際政治学者。1936年石川県生まれ。東京外国語大学英米科、ペンシルバニア大学、コロンビア大学大学院修了。新潟大学・東京国際大学教授、TBSニュースキャスター、ニューズウィーク日本版初代編集長などを歴任。2000年に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 398ページ
  • 出版社: 朝日新聞社 (1999/06)
  • ISBN-10: 4022612622
  • ISBN-13: 978-4022612625
  • 発売日: 1999/06
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.4 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 50,789位 (本のベストセラーを見る)
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形式:文庫
 ベトナム戦争中アメリカの大統領はケネディの暗殺によりジョンソンへと受け継がれた。政界の寝業師と謳われ上院院内総務を取り仕切っていた元副大統領ジョンソンは、大統領になっても、ケネディが集めた優秀な閣僚チームに、たいしては、大統領らしくは堂々とはできなかった。ジョンソンは外交政策に自信を欠き、やがて密室政治化していく。ベトナム戦争の決定事項は、国民には知らされない。もっともジョンソンもそんなには知らされていなかっただろうが。
 この本を読めばどのようにしてそんな過程が、進行したかがよくわかる。まさに名著。一気に読んでしまします。
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By Coconut
形式:文庫
日中戦争で日本軍は中国にコミットし100万以上の兵士を投入して
勝利することも 戦争を終結に導くこともできませんでした.
またアメリカ軍のベトナム投入前にフランス軍は
北部ベトナム ディエンビエンフー でべトミンに殲滅されました.
このようなアジア大衆の膨大な潜在的エネルギーと戦争自体の不合理性を理解しないままに
アメリカはベトナムへのコミットメントをはじめました(⇒"ベトナム戦争")
若さあふれるアメリカ政権スタッフ(="ベスト&ブライテスト")の発想と行動を捉えながら
アメリカにとってのベトナム戦争を描いたジャーナリズムの傑作.
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形式:文庫
本書を貫くテーマ。それはフルブライト上院議員がいったことば「Aroogance of power」である。これを日本語に訳せば「強大なパワー(軍事力、経済力、文化力)をもったアメリカの絶頂期にアメリカの政治を支配したエリートが持った全能感=驕り」とでもいうこととなろうか。そしてその驕りを象徴する人物としてフォード社の社長となったロバート・マクナマラとボストンの名家出身の大統領補佐官マクジョージ・バンディが取り上げられる。

マクジョージ・バンディは東部の典型的なエリート家庭に生まれ、アメリカの名門出身者がこぞって子弟を送り込むことで知られる全寮制のプレップスクール「グロートン」を経て、イエールへと進む。この本を読んでいると、アメリカではエリートとは、英国やフランスの貴族に似て、はじめから皆さん、大金持ちであることがわかる。日本では四民平等の絶対的「無格差社会」が理想とされ、親の財産や地位に関係なく、子どもは「客観的」な選抜試験を経て「公平に」選ばれなければならないかのような議論が多数を占めているが、欧州やアメリカでは高等教育とは支配階級の子弟が引き続き立派な支配階級になって庶民を訓育指導できるようなリーダーに仕立て上げるプロセスのような感じなのだ。事実、アメリカではコネ入学や寄付金を用いての裏口入学は「当たり前」となっている。アメリカの大学の言い分はふるっている。「入るのは勝手である。入学後、本学のレベルについてこれなければ、退学させるだけ」というものだ。

アメリカの絶頂期に社会に進出した東部名門大学を出たエリートたち。彼らは「最も聡明で優秀なひとたち、ベストアンドブライテスト」と周囲から期待されていた。しかし学校秀才は、必ずしも万能の天才ではないし、人類の霊長でもない。このことはわたくしも多くの書評に書いてきた通りだ。学校秀才は与えられた知識を効率よく吸収し吐き出すことにはたけている。しかし、ただそれだけのことで、学校の成績が良いからと言って、彼が必ずしも戦場で優秀な指揮官となれるわけではないし、政治家としてすぐれたリーダーシップを発揮できるわけでもない。何よりも重要なのは、学校卒業後、社会で苦労を重ねつかみ取った「hard won wisdom」なのであって、この経験を通じて獲得された叡智の欠けた「ただの学校秀才」は極めて危うい存在なのであることをハルバースタムは、まるで生体解剖していくようにひとつひとつ残酷なまでに本書で証明して見せてくれる。

学歴コンプレックスの塊だったジョンソン大統領は、当初こそ自分の政権にはせ参じた東部のエリート校出身者たちを畏敬の目で眺めていたが、時が樽につれ、「どいつもこいつもただの役立たず。プライドばかり高いくせに、いざという時に使い物にならない連中」とさげすむにいたったという。

司馬遼太郎さんが指摘しているように日本にも根強い「秀才信仰」がある。しかし、秀才が役に立つのは日本が後進国で、目指すべきモデルが明確で、そのモデルのまねをして成長する「キャッチアップ過程」のときだけなんである。日本が押しも押されぬ先進国となって、海図なき航海に乗り出すとなると、必ずしも学校秀才というだけでは、ものの役には立たない。リスクを取る度胸と、リスクを回避できる知恵、進むべき方向性を見極められる嗅覚を備えた者のみが「真のエリート」となるのである。こうしたことを考える上で、本書は有益な示唆を与えてくれる。

それにしても、こういう本を生み出せるアメリカって、つくづく侮りがたい偉大な国だなあ。ロシアからはこうした本は、出てこないもんなあ。まいて、あのうぬぼれの強い、唯我独尊の思い上がった中国おや。やはりアメリカこそが、今後とも、この地球での中心国家であり続けることも本書は予感させてくれる。
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