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ベケット―果てしなき欲望
 
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ベケット―果てしなき欲望 [単行本]

アラン バディウ , Alain Badiou , 西村 和泉
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,100 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

不動と沈黙の先には、ことばがあった。読むものに勇気を与え続ける、その詩作/思索の中でベケットが救い出そうとしたものは何だったのか?フランス現代思想の領袖による、新たなるベケット批評の地平。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

バディウ,アラン
1937年にモロッコで生まれる。高等師範学校で学び、パリ第八大学、国際哲学学院などで教鞭を取り、旺盛な執筆活動を続けている

西村 和泉
1974年に生まれる。名古屋大学大学院博士課程満期退学、パリ第八大学大学院博士課程修了(文学博士)。現在、名古屋芸術大学美術学部専任講師。専攻、二十世紀フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 172ページ
  • 出版社: 水声社 (2008/12)
  • ISBN-10: 4891767022
  • ISBN-13: 978-4891767020
  • 発売日: 2008/12
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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形式:単行本
まず、レポートや何かでベケット「について」調べなければいけないというひとにはまったくおすすめできません。伝記的事実はほぼ皆無だし、個々の作品を時系列的に取り上げて解説して、というような本でもありません。これは、著者バディウが自身の個人史にも引きつけるかたちで、ベケット(の作品群)についての読みを展開してみせている本なのです。そういう意味では、ちゃんと読んだかどうかは別にして(笑)、少なくともベケット作品をひととおり「知っている」必要がありそうですし、想定される読者としても、ベケットよりはむしろバディウに興味がある方の方が多いのではないかしらん。
私が本書をおすすめしたいのは、ベケットの小説や戯曲を何かに突き動かされるように読んできた、確かにこの読書は何かとてつもない体験であった、しかしそれ以上何も言葉がみつからない、読み終わったテクスト群を前にして、どうにも飲み込めない大きな固まりが口中にあるようななんとも居心地の悪い状態を抱え続けているーーそんな(私のような?)方々でしょうか。少なくとも「それ」について語ることのできる言葉たちのひとつ(それもかなりよくできた)を得ることができます(そういう意味でドゥルーズの消尽したものもまた、別の言葉を与えてくれるでしょう)。
私にとっては、バディウの読みはとても興味深いものでした。すごく乱暴にいってしまうと、「無」に限りなく漸近していくいわば衰弱の文学としてのベケット、という従来の像をひっくり返して、限りなく終わらないこと、思考を欲望し続けることによってこそ「真実と勇気」がもたらされるのだ、と「前向きな」ベケット像を提示している、と読めました。非常に刺激的だし、それなりにベケットを読んだ記憶とつきあわせても説得力はあると思います。が、あえていうなら全体が、方法的懐疑→孤独な主体→他者との出会い→愛→出来事(あるいは美)という、いかにも「哲学」的な線形の物語に回収されすぎている感があります。作品のテクストに立ち戻り、バディウ的なストーリーに回収されない新たな読みを見出すことによって、ベケットの多様性/豊かさを更新し続ける、というのが、我々個々の読者に残された課題、ということになるのでしょうか。
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