この「商品」は、元々映画「天使の卵」公開に併せて出版されたもので、
内容的には「天使の卵」「天使の梯子」の補完的なものに過ぎない。
そのため単行本の方のレビューでも文章量の少なさや既知的な内容の薄さ、
そして1,200円という割高感で評価は決して高くは無い。
正直、あまりの薄さにこれ単体での文庫化はありえないと思っていたが、
何と某SNSで書いたという「日記」を収録、ページを水増ししての刊行となった。
これが例えば書き下ろしや、これまで収録されなかった雑誌コラム等の商業的文章ならまだマシだろう。
だが、元々不特定多数に読ませるためのものでない日記を、しかもこの「商品」を執筆時の「事情」を説明するためのものを、わざわざ編集し収録した作者・村山由佳の意図を考えずにはいられない。
そして実際の内容も、鴨川を離れ東京で暮らしはじめた頃で、ちょうど「ダブルファンタジー」とシンクロするもの。
果たして村山由佳は、単なる言い訳の為にこれを出したのではなかろうか?
そういう考えを持ったため、元々の内容以上に厳しい評価となった。