常識を守るための校則なのに、常識で考えると思わず吹き出してしまう、そんな校則を集めた企画本です。
本当に個人的な見解で恐縮ですが、ぼくは最初、これは画期的な本だ、という印象を持っていました。
なぜなら、生徒たちに「校則で学校を選ぶ」という選択肢が持てる可能性を、実はこの本が秘めている可能性があるかもしれない、
と考えたからです。
ぼくの過去の経験では、受験後、合格通知が来て、学費を納めて、入学許可証が来て、という流れの中で、「校則を遵守します」といった旨の
署名を求められるという形式が基本でしたが、その際に「遵守する校則」そのものがどういったものであるかは示されることがありませんでした。
普通は、たとえ形式上であっても、契約の際には規約のようなものが示され、一応それに同意した、とした上で契約が成立することになっている
と思います。
現在はどうなのかわかりませんが、もし、ぼくの過去の経験のままだとすれば、学校の校則だけが、アンフェアな契約のもとに存在している、
と以前より思っていたのです。
したがって、この本には、その状態に一石を投じる期待を寄せていました。
しかし、内容は匿名の校則ばかりで、おそらくあの学校だろう、と一般の方がある程度推測できるのは207〜209ページにおける、
某音楽学校の3つの校則のみだと思われます。
おまけに著者名は、「ヘンな校則研究会」という匿名の名義になっています。
これでは、実はすべて架空のネタでした、と言っても差支えないものであり、個人的にはお笑いのネタ本としての価値しかないように思えました。
そう思って読みかえしてみると、失礼ですが、ちょっとくだらないですし、もし、本当に全国の学校から校則を収集したのであれば、
もったいない出来だと個人的には思います。
信憑性に欠ける内容ですので、いわゆるトリビアでもないと、ぼくは思います。
リーズナブルな価格設定ですが、お笑いのネタ本だと割り切って購入される方以外には、残念ですが個人的にオススメできません。
この本の一例を持ってすべてを語るつもりはありませんが、一時期、学校に閉鎖性がある、と指摘する声があったことの意味がなんとなく
わかったような気がした1冊でした。