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5つ星のうち 5.0
Helveticaの向こうに見えるモノ。, 2008/10/31
レビュー対象商品: ヘルベチカ ~世界を魅了する書 [DVD] (DVD)
好みがありますから好き嫌いは人それぞれだとしても Helveticaが
世界で最も有名な書体の一つであることは間違いないと思います。
気になる内容ですが、いろんな世代を代表する偉大なデザイナーに
Helveticaをテーマにしたインタビューをしていくドキュメンタリー。
とは言っても「Helveticaの善し悪し」を延々と語る退屈なモノではない。
一つの書体についてテーマを絞ったインタビューにしたことで
それぞれのデザイン哲学の違いがより明確に浮き彫りになるのは面白い。
「デザイン」というテーマのインタビューでは
ここまで明確には見えてこなかったのではないかと思う。
もちろん個々に独特のスタイルを持っている素晴らしいデザイナーであるのは
大前提として、幅広い世代のデザイナーへインタビューをした事で
デザイン全般の大きな流れも垣間見ることができる。素晴らしい内容です。
本編に収まりきらなかったインタビュー部分が
特典として収録されているのもウレシイ。
このページにたどり着いている多くの人は楽しめると思います。w
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5つ星のうち 5.0
クリエイター必見のドキュメンタリー, 2011/5/8
レビュー対象商品: ヘルベチカ ~世界を魅了する書 [DVD] (DVD)
以前からこのドキュメンタリーが見たくてたまらなかった。商品が到着した日、深夜仕事から帰ってきて「30分だけ・・・」と見始めたら、気づいたとき窓の外は白みかけていた。最後まで見てしまった。面白すぎて。
『ヘルベチカはニュートラル。その一方で洗練されていて人間的でもある』
知っている人は知っているし、知らない人は知らない。でも誰しも「ヘルベチカ」を日常生活の中で必ず見ている。BMW,TOYOTA,Nestle,無印良品・・・多くの企業がロゴに選び、ビートルズもジャッカスもセサミストリートもスペースシャトルも「ヘルベチカ」だ。
このドキュメンタリーが優れているのは、世界で最も有名な書体の歴史を単に追ったものではない、というところだ。
登場するのは多くの著名なグラフィック・デザイナー。あの書体「オプティマ」をデザインしたヘルマン・ツァップや「グリッド」というタイポ方法論の考案者ウィム・クロウェルのような巨匠から、アトランティック社のLPジャケットデザインを手がけたポーラ・シェア、数々の雑誌デザインで知られるネヴィル・ブロディのようなカリスマ的なデザイナーまで。中には「書体マニア」という人まで登場する(そんな人種がいるのだ!?)彼らが語る「ヘルベチカ」論から見えてくるのは、20世紀から現在に至るグラフィック・デザイン論である。
デザイン業界では知られているかもしれない彼らの多くは、一般の人々からは「無名」である。そして、デザインで最も大切なのはアノニマス=その「無名性」だと多くのデザイナーが語る。新聞を読む人が、地下鉄の表示を見る人が「書体」のデザインや「組み方」が美しいとか美しくない、とか意識してしまったらデザインは失敗だ、と。
「ヘルベチカは資本主義的」「いや社会主義的」 ― このドキュメンタリーは、ただ「ヘルベチカ」を礼賛する訳ではない。「ヘルベチカ」否定のデザイナーの意見も多数出てくる。
「ヘルベチカを使った企業の多くがベトナム戦争を支持した。だからヘルベチカを使うという事は戦争を支持するのと同じ」とか「単純明快で退屈な書体」とか。
優れたドキュメンタリーは、その主題を追いながら、時代や社会や世界が見えてくるものである。そしてグラフィック・デザインは社会や産業を影で支えているものだ。この作品は、一つの書体論とその歴史から、20世紀の社会や価値観の変遷、そしてその多様性が見えてくる、のだ。
このドキュメンタリーに登場する多くのデザイナーは、コンピューターがデザイン環境を革新的に進歩させた、と語る。しかしその一方で、デジタル技術の進歩でデザイナーと呼ばれる人間が大量に増えた、とも。「デザインの中に占める本当のグッドデザインの割合は今も昔も変わっていない」が「グラフィック・デザインの量は桁違いに増えたため、クズデザインが増えたように感じられる」のだという。
現在、街に溢れかえるデザインを見ていると、ポスター一つとっても、見た瞬間に縦に読んだらいいのか横に読んだらいいのか判らないデザインが、決して少なくない。しかしわが国でも'70年代には、街はアヴァンギャルドなデザインで溢れかえっていたが、どんなに文字間がぎゅうぎゅう詰めになってアングラなコラージュでも、ちゃんと「読めて」「伝わった」ではないか。
誰もが安易にデザインできるようになったデジタル時代は、名ばかり“プロ”で仕事はアマチュアレベル=「デザインとは何か」が判っていないデザイナーが虫のように増殖している、のは以前から感じていたが、やはり間違いなかった。
デザインとは見る者に「かっこいい!」と思わせるためのものではなく「的確に伝える」ためのものなのだ。
若きクリエイターたちよ。「かっこつけ」たり「意味もなく面白」がったり「名声を求める」前にこのドキュメンタリーを見よ。そして真のクリエイティブ・スピリッツを学ぶべし。
追記:特典についている未使用インタビュー集、95分はチョット長いな・・・なんて思いながら見始めたら、これまた最後まで見入ってしまった。単なるアウトテイクのおまけ映像集ではなかった。ちゃんと構成・編集され、キーワードをスーパーできちんと入れていたりして、これはもう見事な「もう一本のドキュメンタリー」である。ヘルベチカやデザイン論のみならず、ここだけの本音トークみたいなのもあり「ヒッピーの時代にもの申す!」みたいなコメントも。'60〜70年代文化論の中でカウンターカルチャーを真っ向から否定する発言はあまり聞いた事がなかったので、面白かった。これは一本で2倍おいしいソフトなのだ。
このソフトが気になりつつも、決して安価ではないので迷っている、という方・・・もしあなたが「グラフィック・デザイン」に興味がある方なら、絶対に外さない、とオススメする。迷う必要なし!マストバイな一枚なのである。
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5つ星のうち 5.0
シびれますよ, 2008/10/10
レビュー対象商品: ヘルベチカ ~世界を魅了する書 [DVD] (DVD)
輸入盤を英語字幕でなんとか見た、という程度なので、あまり精度の高いことは言えませんが、このとてつもなくポピュラーになった書体の生まれた当時の状況なども分かりますし、HDによる撮影も非常にキレイ。ヨーロッパのいろんなデザイナーさんたちが仕事場でインタビューに答えているので、そのオフィスの様子なんかからもいろいろ匂ってきて、デザイン、デザイナーに関心のある人だったら、いろんな部分に感応できる作品だと思います。米国ではLPサイズの紙ジャケットに入った特別仕様のブルーレイ盤なども出ていて、願わくばそういうスペシャルなアイテムも期待したところ。
しかし、ここのところ、ソール・バスや市川崑など、デザイン関係でいいDVDがいっぱい出てますね。嬉しい。