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ヘルタースケルター (Feelコミックス) コミック – 2003/4/8


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商品の説明

商品説明

   「もとのままのもんは骨と目ん玉と髪と耳とアソコぐらいなもんでね あとは全部つくりもんなのさ」。大掛かりな全身の整形手術とメンテナンスにより、完璧な美しさを持つモデルの「りりこ」。女優や歌手としても活躍し人気の絶頂を迎えるが、体は次々に異常を訴え始める。それにつれてりりこの心の闇も濃く、深くなり、彼女の人生はやがて手もつけられなくなるほどに壊れてゆく。

   りりこをスカウトして、美しく変貌させたモデル事務所の社長。ひどい仕打ちをされても、りりこから離れられないマネージャーとその恋人。生まれながらに美しいがゆえに、美に執着しない15歳の新人モデル。最後まで、りりこを美しく仕上げることに全力を注ぐメーク担当者。ある事件を追いかけるうちにりりこに出会い、シンパシーを感じ始める検事。りりこをとりまく人々も絶妙に配置され、この物語を重層的で刺激的なものにしている。

   醜かった主人公が美しく生まれ変わり、成功をおさめる。たくさんの物語で描かれてきた、わかりやすくてドラマチックなその過程は、本書ではほんの少し触れられているにすぎない。はじめからりりこは美しく成功の真っ只中にいて、彼女の向う先は破滅でしかないという不穏な空気が、物語の最初から濃厚に漂う。その破滅の過程を、著者は、息苦しくなるほど丹念に描いていく。最終章で描かれる、りりこの決着のつけ方は壮絶であるが、そこに含まれる不思議な「明るさ」のようなものが、読者の心をとらえて放さない。(門倉紫麻)


登録情報

  • コミック: 315ページ
  • 出版社: 祥伝社 (2003/4/8)
  • ISBN-10: 4396762976
  • ISBN-13: 978-4396762971
  • 発売日: 2003/4/8
  • 商品パッケージの寸法: 21 x 15 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (150件のカスタマーレビュー)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 チサ 投稿日 2013/1/7
形式: コミック
痩せたい、可愛くなりたい、褒められたい…私は美に対する色んな願望を抱いている。けれど、それはなんて中途半端で甘いものだったのだろうと思わされた。
りりこには妥協がない。迷いもない。美を極限まで追求した一つのかたちとしてりりこの人生はあるのだと思う。
栄光と引き替えに彼女は多くのものを切り捨てている。人気者でありながら孤独を抱える哀しさがりりこにはあるはずなのに、それにひるまないりりこの激しさと強さがまぶしい。

外側の人間からはきらびやかな世界で完璧な美を手に入れ輝いて見えるりりこもスターにしか分からない苦悩をかかえている。りりこの世界の外にいるからこそ得られる安息、感じられる幸福もある。りりこは人生を生き急いでいて、そこには平和はないかもしれない。しかし、人の優しさや愛に触れていても、キレイなタレントさんにあこがれてファッションを消費しているだけの私に、あれほど貪欲な生き方はできるのだろうか。

りりこは嵐のように暴れまわって周囲の人間を不幸にもしていた。その姿に憎しみを覚える場面もあったが私はりりこを嫌いになれなかった。
ほしいもののために犠牲をはらってそれを気にする風もない、自分の生きたいように生きる、にしてもあまりに極端、だけれどりりこは私にはないものを持っている。りりこの強烈な魅力に思わず引き込まれた。
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177 人中、153人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 クルート 投稿日 2003/10/15
形式: コミック
漫画にしては値段が高いけど、その価値は十分あった。
普通の整形ストーリーはブスな子が整形をして美人になる過程が描かれるが、ここでは主人公はすでに美しく、人気の絶頂にある。(ブスだった頃の顔が一コマも出てこないのには感心した)確かに、美人になってめでたしめでたし、というおとぎ話には私たちは何の説得力も感じない。そこからどう生きるか、により関心がある。
主人公のりりこは美しくなるために体に極限まで負担をかけているため、精神と肉体がゆっくりと、しまいには加速をつけて崩壊していく。しかし、私は他の人が言うように、彼女は精神的に空っぽの存在ではないと思う。りりこは恐ろしいほどに本当のことがわかっている。自分の栄華が長続きしないこと、自分を欲する大衆が飽きっぽいことなどを十分に認識している。その恐怖に対して死に物狂いで挑む様に私は惹きつけられた。
敵役の検事が評するように、りりこほどタフな女はいないだろう。彼女の生き方は鮮やかな花火のようだ。そして、自分の欲望に忠実で、しかし本当に欲しいものは得られない悲惨な存在でもある。彼女は自分が孤独な存在であることもよくわきまえてそれで弱さも見せるが、絶対に屈服しない。「びしょぬれの同情なんかいらないだとしたら無視されるか笑いものになった方がまし」という言葉はほんとうにすごい。
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 tetsuじい 投稿日 2010/8/15
形式: コミック
凄い!
今のところ岡崎京子の最後の作品だが、それまでの作品とは違う。彼女の作品にはあまり感じたことが無い、"生"のエネルギーを感じる。
作者は女の子の落ちる様を描きたいと言っていたが、これは落ちる女の子なのか?
物語は、破滅の香りが濃厚に漂う中、文字通り「完璧に加工した」美を武器に絶頂の直前にあったりりこが、抑えようがなくなった醜悪なるものに、どう抗っても飲み込まれ、転落していく様を描いている。
しかし、一方でこれは、春子からりりこ、りりこから内なるタイガー・リリィに同化し、メタモルフォーゼする物語でもある。
醜悪ではあるが、うかうかすると取り込まれてしまう。違和感、異常性に恐れを感じながら、魅力的でもある。
彼女の作品では「エンド・オブ・ザ・ワールド」が好きだったが、これは次元の違う作品だ。願わくば、タイガー・リリィのその後の冒険物語を見てみたいのだが・・・
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61 人中、48人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 クロ猫 投稿日 2003/4/9
形式: コミック
ついに幻の連載『ヘルター・スケルター』が単行本化。圧倒的な画力と想像力、そしてストーリーテリングで、一度読み始めたら止まらないジェットコースター並みの速力でグイグイ物語へ引き釣り込んでいく。美の権化「りりこ」を中心として、周りともども巻き込んで行くどろどろの展開は、もう目を見張るばかり。キャッチコピーでもある「最初に一言 笑いと叫びはよく似ている」と言うのが秀逸。一気に読んでしまうこと請け合い。鳥肌と涙が出ました。
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71 人中、55人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 るるる 投稿日 2012/5/14
形式: コミック
リリコの気持ちが少しわかる気がします。
作り物の綺麗なものが崩れていく恐怖。

私は、整形はしていないですけど、20歳ころからシミやそばかすをレーザーで取り、
何万円もする化粧品を使い、歯はオールセラミックで歯並びも治して、
つねにダイエットして。。。。時には吐いたりしていました。

綺麗とか可愛いと褒められても、所詮そう見えるように取り繕っているだけで
全然天然じゃない。
シミが出来るのが怖いから海なんてもちろん、天気の良い日に外にでるのも嫌。
日々すぎる時間が怖くって整形も考えて。

綺麗になりたいってもう、どこまでも無制限なんですよね。
みんなに褒められても自分のアラを探してしまう。

自分をつくる前と後の周りの対応の違いを知っているからこそ、
老いたり、醜くなるのが本当に怖くなるんだと思う。

リリコのやけっぱち感や、何を求めて生きているのかわからなくなる所、
共感してしまいました。
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