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ヘラクレイトスの火―自然科学者の回想的文明批判 (同時代ライブラリー)
 
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ヘラクレイトスの火―自然科学者の回想的文明批判 (同時代ライブラリー) [新書]

E. シャルガフ , 村上 陽一郎
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

われらの時代の最大の科学のドラマ,分子生物学の誕生と生化学の確立に深くかかわった科学者が自らの研究生活を回想し,現代科学文明を鋭く批判,そのあるべき姿を示す.「青春の文学」とまで評価された自叙伝の傑作.

内容(「BOOK」データベースより)

われらの時代の最大の科学のドラマ―分子生物学の誕生と生化学の確立に深くかかわった科学者が自らの研究生活を回想し、現代科学文明を鋭く批判、そのあるべき姿を示す。世紀末ヴィーン、二つの世界大戦を含む激動の時代のベルリン、パリ、アメリカの諸都市の様相も活写され、「青春の文学」とまで評価された自叙伝の名著。

登録情報

  • 新書: 384ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1990/10/15)
  • ISBN-10: 4002600394
  • ISBN-13: 978-4002600390
  • 発売日: 1990/10/15
  • 商品の寸法: 16.2 x 11 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 289,090位 (本のベストセラーを見る)
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形式:新書
高校の生物最後の授業で配られたプリントはこの「ヘラクレイトスの火」の一節「白き血、紅き雪」であった。ワトソン、クリックのようにノーベル賞を取るよりも、つまり世間的な名誉よりも、むしろこのシャルガフのような文章が書ける人間になって欲しい、と先生が話していた。ノーベル賞なんか取れないし、こんな難解な文章なんて書けるわけもない、と笑い声が上がった。

その後分子生物学を学ぶようになって塩基対合の規則を発見したシャルガフ、そしてDNA二重らせんを発見したワトソン、クリックが分子生物学の中でどんな位置を占めたのかを少しは知るようになってから「ヘラクレイトスの火」全文を読んた。

決して一朝一夕には身に付けることのできない語学に裏打ちされた教養に畏敬の念を覚える他なかった。そしてまた、高校生のときに読んだ「白き血、紅い雪」でも触れられているように、最早「自然についてよりよく知りたいから」と、「科学」本来の目的であった「知ること」のために科学を志すことはできないのだと改めて実感した。

生命科学は今金儲けの手段に利用されているように感じる。科学は技術と最早不可分に結びついており、人間の福利厚生のために役立つのならそれにこしたことはないと思うが、幾分いそぎすぎているのではないだろうか。多くの人に読んでほしい本だ。

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形式:新書
著者シャルガフは、1905年にオーストリアに生まれた。第一次世界大戦以前の誕生なので、オーストリア−ハンガリー帝国の時代である。1905年は、アインシュタインの奇跡の年であり、その翌年にはオーストリアを代表する物理学者ボルツマンが没している。シャルガフは、オーストリア−ハンガリー帝国にとって最後の輝かしい時代を体験している。
いくつもの言語を解する著者の文章は重厚そのものであり、豊かな語彙によって綴られる文体の行間に、著者の博識ぶりを垣間見ることができる。
アデニンとチミン、シトシンとグアニンの核酸塩基の量比が生物種によらず、いつも1に等しいことを発見している。しかしながら、その意味を追求しなかったためにワトソンとクリックに出し抜かれたときの悔しさはどれほどであっただろう。「とんまのトラブル」では、この二人を辛らつに批評している。後に、ノーベル賞を受賞したワトソンは、いくつかの放言、たとえば「黒人は知能が低い」などで知られているように問題のある人物である。そのような人物の正体を一瞬にして見抜いた眼力は見事としかいいようがない。この本だけでなく、ワトソンの「二重らせん」、アン・セイヤーの「ロザリンド・フラクリンとDNA」、マドックスの「ダークレディと呼ばれて」などとあわせて読むと、登場人物の奥行きが推し量れて面白いだろう。
20世紀後半から現在までの時代は、核兵器と遺伝子工学の世紀といってよいだろう。原子の核と細胞の核を操る技術を手に入れた人類に、どのような未来があるのだろうか。
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形式:新書
現代の自然科学研究における歪みを指摘する名著。物量化し、自転車操業的にしか維持できない現代の研究体制からは、何ら独創的なものは生まれない。研究者のあるべき姿とは?若き研究者の必読書。
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