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ヘッダ・ガーブレル (岩波文庫)
 
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ヘッダ・ガーブレル (岩波文庫) [文庫]

イプセン , 原 千代海
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

ガーブレル将軍の娘ヘッダは美しく魅力的な婦人.暇で退屈だけれど自分では何をしたらいいのか分らない.そして何もしない.でも他人の成功には平静でいられない.強そうで臆病,望みが高いが平凡,気位が高いくせ嫉妬深い,複雑で矛盾した性格のヒロイン.1891年の初演以来,各国女優の意欲をそそる役柄の一つとなった.

登録情報

  • 文庫: 203ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1996/6/17)
  • ISBN-10: 4003275055
  • ISBN-13: 978-4003275054
  • 発売日: 1996/6/17
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 545,044位 (本のベストセラーを見る)
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By ロビン トップ1000レビュアー
形式:文庫
 ノルウェーの大戯曲家、イプセンの悲劇作品です。
 やや常軌を逸した所のある複雑な性格の美しい容貌の女性、ヘッダ・ガーブレルと善良で平凡なブルジョワ学者の夫テスマン、その旧友レェーヴボルグと愛人エルヴステード夫人、ヘッダに気のある俗物判事ブラックなどが主な登場人物です。
 ヘッダという女性は、容姿や運には恵まれているにも関わらず他人に対する関心が薄く、また世の中を軽蔑しており、自分というものを持っているようで持っていない(そのために嫉妬深い)、何のために自分は生きているのか分からないという潜在的な欲求不満を抱えている女性だと思いました。かなり違いはあると思いますが、最後に自殺をするという共通点もあってか、何となくどこか樋口一葉が「にごりえ」等で描く女性像に似ているという印象を受けました。
 
 『幽霊』の主人公アルヴィング夫人もそうですが、ハムレットを思い起こさせるようなヘッダの逡巡というか悶えというか揺らぎというか、性格の複雑さというか、そういうものがよく描かれていて面白く感じました。
 最後自分が美しいと考えるやり方(彼女の元愛人ができなかったやり方)で自殺をするということから見ても、ヘッダは本人にとっても漠然と、しかし確実に<抑圧された>人間であり、死という形でそれに彼女なりに抵抗をしたのではないかと思います。しかし、そうは思いつつもこの結末の意味に関してはとりわけ未消化でありますので、またしっかりと思索していきたいです。
  
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 正義の味方 トップ500レビュアー
形式:文庫
何とも複雑で二面性を持ち矛盾した性格で、将軍であった父親の娘としてプライドは高いが、嫉妬も人一倍強い女性、ヘッダ・ガーブレル。妻であっても名字はテスマンではなく、どこまでもガーブレルがそのまま似合う。古今東西の近代社会のブルジョアにありがちな雰囲気のぷんぷんする女性だ。全4幕の戯曲だが、後半3幕の終盤、胸のポケットにピストルを突っ込み、ありがとう!と言ってヘッダの家から去るエイレルト・レェーヴボルク。その直後にストーブの口を開け、包みの中の物を「あんたの・・を焼いてやる、あんたの縮れっ毛も一緒にね!」と引き裂いて火にくべるヘッダは恐ろしい。4幕の最後には自宅で皆がいる部屋のカーテンの奥から銃声が・・。特に後半・終盤は引き込まれる。1891年ミュンヘンとクリスチャニアで上演されて既に119年。本書を読む直前の2010年9月26日(日)午後1時、新国立劇場・小劇場の公演に行った。備忘録としてその時の配役を。ヘッダ=大地真央、テスマン氏=益岡徹、レェーヴボルグ氏=山口馬木也、ブラック判事=羽場裕一、エルヴステード夫人=七瀬なつみ、女中ベルテ=青山眉子、テスマン氏の叔母=田島令子。原作に劣らずとても良かった。
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2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 三輪そーめん トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
テスマン氏の口調がうざい事この上ありません。
けれども、これはおそらく原文にも似たようなニュアンスで
しゃべっているでしょうね。
ラスト近くでこの口調を皮肉で
テスマンさんに話しかけるエッダのシーンもありますし。

退屈で何のとりえもない、家がらを鼻にかけた女性、エッダが
夫を馬鹿にし、成功したかつて自分を愛してくれた男とその妻に嫉妬して
謀略をしかけるお話。
そしてその結末は残酷。
エッダの行動はやりすぎで、人に対する態度も尊大なんだけど
何のとりえも生きがいもない女の孤独感がよく出ています。
そして結末近くで周囲の人間が掌を返したように
彼女の存在に気を使わなくなる。
因果応報、人間関係の残酷さがよーく出ています。

大正時代によく上演された演劇で、エッダというキャラも特異なキャラと
話題になっていますが、近年では忘れ去られた感のお話。
他にも個性の凄いキャラが増えている所為かな?
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