1巻・2巻とは読後感が大分異なりました。
2巻までは国民性をネタにしたエスニックジョークやほのぼのとした4コマが中心でしたが、
今回は歴史を中心にしたシリアスな話が印象に残りました。
何より擬人化各国の一国一国が「キャラ」として立ち、
背後に国史とは別の「彼ら自身の物語」が育ち始め、
「各国を擬人化した風刺漫画」というよりは、
「各国の名前をした長命なキャラ達が繰り広げる歴史的物語漫画」という感じがしました。
これはこれで面白いのですが、
シリアスな話は長い物語の一部分を切り取って見せたようなブツ切り感があります。
「いいとこ取り」や「これから始まる話の前フリ」という雰囲気で
それ自体で完結していない話が、
しかも地域・時代を越える話が連続性なく次々と何本も展開されていく為、
読んでいて頭の切り替えが出来ず、申し訳ないのですがやや気持ち悪い感じがしました。
今回、書き下ろし=ネットで予め見ていない初読のネタが多く、
その多くが歴史関連ネタだったので、
余計その傾向が強まったのかもしれません。
それぞれの話をもっと掘り下げて、
丁寧に描いて欲しいと個人的には思います。
絵は以前より更に美しさに磨きがかかって、
鉛筆画ですが、筆者の柔らかい雰囲気が好きな方にはそれだけでも眼福かと思います。
1・2巻は、買って読んだ後人に勧めたくなりましたが、
3巻はちょっと、他人に薦めるのは躊躇われるかな・・・読む人を選びそうです。
楽しく読める漫画ではあります。
特装版に付いているオマケの冊子は、書き下ろしも多くファンの人は買って損のない内容だと思います。