いろいろあるのですが、女だけの(母と娘姉妹の3人)一家に現れた指圧療法を行う60近い歳の牧師をめぐる、末娘からみた母との関係(黒い牧師)や、自分が養子に出されたり、知らない家に預けられたりする事を幼い子供が自身の視線で観察する話し(紫陽花)とか、母の日を記念して行われる講演に出席する私と母の慌ただしい戦争中の団欒の話し(団欒)とか。
しかし、中でもやはり表題作の「プールサイド小景」は絶品です。幸せに見える家族の本当の姿や、その生活に潜んでいた闇の部分をえぐり出して、さらに俯瞰してみせる!私の言葉にしてしまうとチープな感じになってしまいますが、ホントに素晴らしい作品です。
どれも素晴らしい放り投げた終わらせ方であるにもかかわらず、暖かな余韻があり、尚且つ、もう一度直ぐに頭から読み直したい欲求にさせます!終わらせ方の切り口がものすごくソリッドなのに、余韻は暖か。