プーランクの『ピアノと管楽器のための六重奏曲』が才気煥発、ギャランティに溢れまさに逸品というに値する。フランス6人組では最も「やんちゃ」だったらしいプーランク(ライナーノート)にとって、コンサートホールではなく、パリの街頭、ミュージックホールの音楽こそ本物だったのだという。
恥かしながら、この曲を今回初めて聴いたが、愉しく、時にセンチで時にドライ、「有頂天で」「とろりと甘く」「ユーウツ」などと確かに猫の目のように楽想および曲調の振幅が激しい。とは言え、そこはパリジャン(通俗的なイメージで申し訳ないが)、センス抜群という気がする。だから、激しい変化もマーラーなどの鬱陶しい感じは皆無である。比べても仕方ないけれども。シフリンのクラリネットが聴けるのも嬉しい。
ミヨーの『世界の創造』は室内楽版である。これは原曲バレエ音楽のほうが耳に馴染んでいることもあって、やや物足りない。原曲ではハインツ・レーグナーの分厚いオケの響きが忘れられない(ベルリン放送管弦楽団、1977年)。室内楽版はちょっと生命力が不足する。とはいえ、ピアノのプレヴィンは誠に上手だ。
サン=サーンスは普段ほとんど聴かない(聴きたくない)作曲家。これまたライナーによると6人組にとっては保守反動というより「往生際の悪い」作曲家だったようだ。
なるほど、そういうものか。しかし、プロフェッショナルだなあとは思う。
以上、本ディスクは、フランス室内楽のワンセットとしてまことにまとまったものだ。ミヨーはどうよという気もしないではないが。
なお、プレヴィンはヴァイオリニストのアンネ・ゾフィー=ムターと結婚している。娘より若い世代。才能があれば歳の差なんて。かの上原謙は、・・・。まあよろしい。