日本プロ野球の歴史に於いて、ある期間、圧倒的に強かったチーム、また圧倒的に弱かったチームを取りあげ「なぜ、そんなに強かったのか?」「なぜ、そんなに弱かったのか?」を詳細なデータを元に分析し、その「なぜ」を解明している、プロ野球ファンには大変に読み応えのある作品。強すぎた・・・巨人・南海・阪急・西武・ヤクルト・・・弱すぎた・・・近鉄・横浜・阪神・トンボ・・・データ分析は元より、各関係者の話も盛り込みながら、中心選手の成績や3失点以上の場合の勝率・・・といった事まで、あらゆるデータを基にした分析は、例えば、ここ数年再下位を突っ走って?いる横浜ベイスターズなどには「この本を読んだほうがいいんじゃない?」と思えるほど明瞭かつ簡潔に、そして的確に記されている。何より、過去の事ではあっても、十分に現代のチーム戦略に当てはまると思える内容は、まさに「温故知新」であり、その(強かった・弱かった)時代を知っていれば、より合点がいくであろうし、知らなければ、新たに「古きを温ねる」という意味でも読み応えのあることだろう。リアルタイムで熱狂した1985年のタイガースフィーバーとその直後からの暗黒時代は、実は「その85年が鍵を握っていた・・・」などは改めて「目から鱗」の思いがした。「強いにも弱いにも明確な理由がある」ということをあらためて意識させてくれるこの本は、シーズンオフの「読むプロ野球」としてお勧めの一冊である。