この本を買うお金があるなら、江戸時代の風物や歴史的解説を書いた本が、同等の値段でいくらもある。そちらに貴重な資金を振り向けるべきだ。
当然のことだが、ハウツーで小説が書けるなら苦労はない。上限枚数から、主人公や登場人物の人数を逆算するなど、ページ数で割り切るだけで作品が構成できるなら、名だたる歴史小説家の方々は、どうしてみんなあんなに苦労しているんだろうか。
特にこの作品は新人賞に向けて書かれているようだが、新人賞はそもそも斬新なアイディアや、新しい小説を求められるのだから、既存の方法にとらわれていたら、賞をもらえる確率は下がる。この本で語られているのは、長年作家をやっている人間(つまり、仕事に慣れきった人間)の仕事ハウツーであって、これから一発当てる人にふさわしい情報ではない。
まあ、ことごとく反面教師のつもりで読むなら少しは価値があるかも知れないが、でもお金がもったいないかな。