基本的な位置づけは、『純粋理性批判』の序論となるわけですが、執筆順としては、『純粋理性批判』の第一版(A版)→『プロレゴメナ』→『純粋理性批判』の第二版(B版)となります。それゆえこの著作は、カントの思想の遍歴を知るためにもよく用いられます。とくに、「経験判断」や「知覚判断」の件などは、『純粋理性批判』では特に述べられていないものであるだけに、カントの思想的一貫性に関して問題視されるところです。また、ところどころつけられている欄外注などのなかにも、カントの本音がポロリと顔を出すところがあり、なかなか面白いです。常に『純粋理性批判』へフィードバックしながら、「間違い探し」や「矛盾点」を探して読むと面白いと思います。