1880年代、初期移民時代オーストラリアのアイルランド系ならず者三兄弟の物語です。長男アーサーバーンズはイギリス系一家を惨殺して逃げてしまします。次男のチャーリーと三男のマイキーは当局に逮捕されますが、当局責任者のキャプテンスタンリーは次男にある提案(Proposition)を持ちかけます。それはチャーリーを解放し、長男のアーサーを殺させるものでした。クリスマスまでに実行されなければ、三男のマイキーは死刑となってしまします。二者択一を迫られるチャーリーは荒野をさまよい、兄を探すのでした。
初期移民時代のオーストラリアの広大な赤い砂漠と、過酷な環境下の人々の暮らしがリアルでもあり詩的でもあり、又、イギリス人に恨みを抱くアーサーの異常とも言える復讐シーンやマイキーの拷問シーンなどは大いに暴力的でもあり、様々な要素が混在する稀有な作風だと思います。
主役のガイピアースは『LAコンフィデンシャル』や『メメント』で好演したオーストラリアの俳優です。悲劇も喜劇もアクションも幅広くこなす役者で、この映画でも二者択一の中で苦悩する次男役を抑えた表現でみごとに演じています。日本では余り知られていないのが残念です。
本編は地味な映画なので、日本では劇場公開されずDVDのみの発売となったようですが、掘り出し物の一作であると思います。