ジェニーン氏は「本を読む時は、初めから終わりへと読む。ビジネスの経営はそれとは逆だ。終わりから始めて、そこへ到達するためにできる限りのことをする」と説く。同氏はITTで、どんな状況でも収益を年に10~15%増やすことを目標とし、実現した。現実的な目的を定めることで、そのゴールに行き着くためにすべきことがはっきりする。自分は何をやりたいのかをしっかり見定め、それをやり始めることが重要だと強調する。
ITTでは基本ポリシーの1つとして、「びっくりさせるな!(ノー・サプライズ)」と説いた。企業でびっくりさせられることとはほとんどが良くないことである。問題を発見し対処するのが早いほど解決は容易になる。手遅れにならないうちに状況に対処することが重要だ。「トップマネジメントが当然すべき仕事をしながら机の上をきれいにしておくことは不可能」「企業家精神は大きな公開会社の哲学とは相反する」など、独自の視点で興味深い。
(日経ビジネス 2004/06/07 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
登録情報
|
ぼくが驚いたのは、ジェニーン氏が彼の会社、ITTを大きくしている過程が、ジャック・ウエルチのGEと極めてよく似ているという点である。どちらも成長を重視しており、毎年の成長を確保するために、M&Aを多用している。その結果、ITTもGEもコングロマリット化し、特に金融部門が大きな利益を稼ぐようになった。また、放送会社の買収を行なおうとした点もよく似ている。GEはNBCを買収に成功したが、ITTはABCの買収に失敗した。コングロマリットの経営者には同じような思考が働くのだろうか?
ただひとつの違いは、後継者育成のように思われた。ジャック・ウエルチは人材育成に力を注ぎ、入念な後継者育成プログラムを実行した。一方で、ジェニーン氏は、人材育成は個々人が努力するものと思っているのか、明確な答えはない。ジェニーン氏退任後にITTは解体されたようだが、それはコングロマリットを運営しさらに成長させられる後継者を得られなかったため、とも読めた。
また確かにジェニーン氏は経営はしたが、コングロマリットを統一するビジョン、ブランドを創生し、グループの一体感を作り出せていたのか、という点も疑問だった。その欠如もグループ解体の原因だったのかもしれない。ITTの解体の過程をたどってみれば、興味深い事実がいろいろ分かるかもしれない。
もっともジェニーン氏は、ITTが解体されても、あまり嘆かなかっただろう。彼は、企業は永続するべきだ、とは考えていなかったと思う。彼は自分が担当している間、精一杯経営を行なったことで、満足していただろう。その経営の考え方については、この本で十分述べられている。
自分が起業家タイプなのか、一サラリーマンとして安泰に過ごす人間なのか、
この本を読んでみて、面白いと思えるか、もしくはつまらないのか、
その感じ方で占うことができるはずだ。
どんな人間でも、よい経営者になるチャンスがあるとこの本に書いてある。学歴なんか関係ない。
目標を掲げ、情緒を失わず、努力を重ね、執念を持ち続けていればと。
実際に血の滲むような苦労を経験した著者から生み出された言葉には、非常に説得力があり、
柳井さんが最高の教科書だと言っているのも素直にうなずける。
起業を目指す人にとって、できるだけ感性の鋭い若いうちに読んでおきたい、
時代を超えた名著である。
「読みにくい」のは、話をきれいにまとめているわけではないからで
ある。泥くさい、生の話を詳細に記述しているからである。
一般的に言われていることを排し、0ベースで自ら思案し、悩み、
もちろん間違いも犯す。そういう全ての心の動き、考えの軌跡を編集
ぜずに(ということは実際はないだろうが)淡々と書かれている。
柳井氏の教科書であるということは別にして、経営者でなくとも、
自分の人生を生きたいと願う人全てにとって、多くの勇気ももらえる
本だといえると思います。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|