兄弟機のGF670のワイド版であるが、蛇腹を採用しなかったためデザインのカッコ良さや人に見せびらかす楽しみ
という点では劣っている。
しかし、搭載されているレンズの描写力の良さは今まで発売された他のメーカーのカメラの中でも最高のものであろう。
ピントのあった部分の解像力の高さは特筆に価いする。それは中心部のみならず外周部でも同じところが素晴らしい。
ボケ味も絞りの形状と位置にも助けられ柔らく美しい。間違いなく今後名玉と言われるレンズである。
ある著名な写真家はその写りを「すさまじい」と表現していたが同感である。
GF670も良いレンズがついているがGF670Wと比べるのはかわいそうな程、このレンズはとにかく素晴らしい。
ファインダーも大きく明るい。これは定評のあるライカのM3以上である。
6×6/6×7の切り替えが出来る点も私には好ましい。しかし撮影途中での切り替えが出来ないのは残念だ。
シャッターは恐ろしく静かで切れたことが判らない位でそのためかファインダー横に赤いパイロットランプが設けられている。
手持ちで1/15の撮影を試したがシャッターフリクションがまったく無いため充分実用出来た。
外装はマグネシウム合金でフレームはアルミダイキャストと剛性は最高である。しかしISO感度設定も巻き上げも全て手動なので
「高級カメラを購入したのに‥」と感じるカメラマンも多いだろう。見えない部分にお金をかけた質実剛健なカメラであり、
車で言えば空冷時代のポルシェ911のようだ。使い手を選ぶし、この良さを解るユーザーは少ないだろう。
デジタル時代にこんな凄いカメラを発売したメーカーに敬意を表したい。