妻を不可解な事故で亡くし失意にあったジャーナリストが何者かに操られるかのようにたどり着いた田舎町。
その町の住民達の間では奇妙な体験や目撃談が報告されていたのだが、その背後には”モスマン”(蛾人間)と呼ばれる謎の存在が見え隠れしていた。
ジャーナリスト:ジョン・クライン(R・ギア)はその町の女性保安官(ローラ・リニー)と共にやがて取り憑かれたかのようにその謎に迫って行くのだが・・・。
1966年から翌年にかけてアメリカ、ウエスト・バージニア州のポイント・プレザントという町で起きた奇怪な出来事に基づく異色サスペンス(ホラー)。
これは評価の分かれる作品でしょうね。
作中では結局のところモスマンとは何かについて明解な答えは示されてはいません。
それどころかその存在そのものもほとんど姿をスクリーンに現すこともないのです。
ですが実は本作の魅力はそこにこそあると感じました。
元々良く分からない物語な訳で、それを敢えて貫くことでミステリアスな緊張感をラストまで持続させる事となっていると思います。
後は「見せ方」次第と言うことになるなわけですが、中々に気味が悪い雰囲気が出ていてワクワクしました。
何でもかんでも「見せてしまう昨今のホラー」に慣れた目にとっては肩透かしとの感想をお持ちになる方もいらっしゃるかもしれませんが、
一つの「怪奇談」として、奇妙な話、気味の悪い話がお好きな方なら楽しめるのではないでしょうか。
時には「見せない」ことが逆に想像力を煽るという好例として評価したい。
少なくとも最近はやりの「実録云々型」のホラーよりよほど映画としては面白いと感じました。
さて、実は本編では6つのシーンに”モスマン”の姿が画面に映っているそうです。
しかしそのほとんどは画面の隅っこの辺りだったり、何かの反射の中に映り込んだ映像であったりしてまず気付かないようになっているようです。
あるシーンなど通常の再生速度ではまず確認できず、DVDではポーズしないと拝めないそうです。
この「こだわり」も中々気色の悪い話だ(笑)。