プロパガンダとは、特定の思想や世論を誘導するものとしてネガティブなイメージを持たれることが多い。なぜネガティブなイメージをもたれるのだろうか。それはプロパガンダが、我々の行動を「知らず知らずのうちに行っている」ように仕向けるからに他ならない。
したがって、プロパガンダが表に出ることはない。「これはプロパガンダだ」と解ってしまうようなものはプロパガンダではない。あくまでも、知らず知らずのうちに我々の心理を縛ってしまう者がプロパガンダの名に値する。
(もっとも、わざとプロパガンダであることを名乗り、「これはプロパガンダだ。注意しよう」と思わせてある特定の行為へと誘引する上級技もあるだろうが)
そのプロパガンダの手法を、これでもかというくらいふんだんに盛り込んだのが本書。しかも個々具体的な事例を引いて小説風の読み物に仕立てているので、読むのに苦を感じることはないだろう。