南極への科学調査研究、それに夢をもち実行した人たちの話です。NHK制作番組のプロジェクトX「南極越冬」の後半に相当します。
後半の中心人物は何と言っても第一次南極越冬隊隊長、西堀榮三郎です。ここぞという場面で登場し、必要な場面で力を発揮して組織をまとめあげていくのは正直にすごい人なんだなと感じます。西堀氏は学生時代は山岳部、雪山讃歌の作詞、通訳としてのアインシュタインとの出会い、戦時中での真空管の研究開発をしてきた内容など数多くのことをinput、outputしてきた。そのプロセスがこの希代の人物を作りあげてきたのだろうと推測されます。私が印象に残っているエピソードは、越冬中にやる気を失いかけた隊員が西堀榮三郎に触発されて困難に立ち向かっていくところです。これを見ていると、この人だからこそ、やる気を失いかけた隊員に生き返るような働きかけをして隊員が蘇ってしまう。そんな魔法が使える。教育関係者には参考になる部分ではないだろうか。偉大な仕事を達成した人々の話であるが、特にリーダとはなんであろうかという点については示唆に富む内容だと思います。
さらに、人が仕事に取り組むときに何が大事なのかを考えて深めていくという意味でも興味深い。夢、強い憧れ、誠実な努力、精進、実行、でも私だけではだめで、公とのバランスをること。具体的には使命感が大切な要素になるのでしよう。つまり、公と私の葛藤が、人が充実して生きていけるかどうかの鍵になると思います。それらがしっかりとこのシリーズには、埋め込まれ描かれている(端的にあらわしているエピソードとして隊員の新婚さんのエピソードのところ)と思います。
このDVDを鑑賞する人の経験値や洞察力によって多面的な刺激を受けると思います。お薦めです。