長野氏のファンとしては、待望の「プロ」シリーズ新刊である。今回も日米の両国のビジネスに精通した長野氏の体験談を交えた「押しの訴え」が面白い。シチュエーションごとにPART1からPART5で構成されているが、心構えから徐々に具体例に進み、最後のPART5では、最後には厳しい交渉相手と「握手」して交渉を終えるイメージが大切だと訴えてくる。そして、激しくやり合った相手であれば尚更、短文でよいから手紙を書けと続けてくる。感謝の念を込めると、相手に何かが伝わるから不思議だ、と。
そしてPART1からPART4でたたみかける、交渉における技術アドバイスも秀逸だ。鞄は革、シャツは白、ネクタイの色などすぐに実践できるものから、会話のスピード調整、センテンスは短く、交渉は木曜日に終わらせろ等、レベルの高いテクニックも満載である。
「交渉が好きだと公言して交渉現場に向かう人」に「交渉から逃げたがる人」が勝つことは絶対に無いと断言する著者の、交渉好きに脱帽である。