あれもこれもと言いたくなってしまうライクーダーの背景ですが、先に言っておきたいです。今作はアーティスト「ライクーダー」のエネルギーに満ちた。説明不要の「聴けばわかる」アルバムでもあります。
彼の音源は買い続けて来ましたが、今後ヒトに薦めるなら今作になりそうです。能書きがとっつきにくく感じる人は無視してトライしてみてください。しばらく離れてしまっていた人には、その後彼がどんな存在になったかのか今作で是非体感して欲しいです。
前評判では聴きやすい集大成的なアルバムといった印象で、どこまでもついていくつもりだった自分は少々寂しい思いでしたが。確かにシンプルでありながら、どの時代のライも感じ取れますが、史上最も歌にピントが合ってる印象を受けるのは彼の進化だと思いますし。中盤から図った様に過去から未来へと64歳にして痛快な冒険劇が用意されているドキドキさせられるアルバムでした。
現代のアメリカ社会へ直接的な社会批判をビシバシ飛ばしている歌詞は、今までの懐古的な雰囲気や比喩に投影させる様なスタイルとは一味違います。今のライクーダーはまるで彼が初期に取り上げていたヒーローの姿、「そのもの」なのでは?
温故知新の「故」と「新」のバランスが静かに大きく動いた様な気がした今作でした。
おススメ度は星5つですが。今作の表現力を見せつけられると
正直もっと色んな歌(歌詞)を書いて欲しかったな。
コンセプトが全くない様なアルバムも聴いてみたいです。