[アレクサンドロス]説明不要の有名人。
[アギスとクレオメネス]スパルタ末期の王。改革を試みるも挫折し非業の最期を遂げる。
[ロムルス]ローマ建国の父。テセウスとの比較が附。
[カトー]大カトーのほう。カルタゴを滅ぼせと絶叫!アリステイデスとの比較が附。
[ティベリウス・グラックスとガイウス・グラックス]アギスとクレオメネスとの比較が附。
[スッラ]「味方にとっては、スッラ以上に良きことした者はなく、敵にとっては、スッラ以上に悪しきことをした者はなし」
司馬遷やスヴェトニウスとの違いは、模範とするべき人物の徳性、キャラクターを知ることが主たる眼目となっていることである。言うなればこの本は自己修練のための鑑として書かれたものであり、だから、もっぱら性格の描写とそれをよく表すエピソードの集積からなっている。
一方で、悪徳で知られる英雄も含まれているのも、節制や思慮とは、有害なもの、恥ずべきもの、不正なものの判断でもあるので、正しい生活を心がける人が知るべきことだと考えているからだ。だから人の弱点がありのままに書かれているけど、スヴェトニウスの暴露趣味とは全く異質なものである。
翻訳としては、上巻の馬場恵二訳の二編、テミストクレスとペリクレスが一番読みやすかった。講談調な語り口で、単語セレクトもちょっと違和感ありだったけど。