確かに、欧米人が書いたものなので、仕方がないと言ってしまえばそれまでですが。。。。
著者にとって、もう、はっきりと疑いもなく、欧米>アジア(日本)なのです。自分たちの信じるキリスト教は正統な立派な宗教ですが、神道は邪悪な原始宗教でインチキなのです。全てにおいてそういうスタンスです。インタビューをした日本人についても、英語が喋れる=無条件に素晴らしい教養人、欧米で教育を受けた=日本の教育を受けた人より無条件に優れている、というスタンスですから、外交官の娘で欧米の教育を受けた雅子妃は、著者にとって、紛れもなく正義であり、開明派であり進歩的なのです。雅子妃を「いじめる」宮内庁や、皇室の存在そのものは、すなわち、悪であり、旧態依然とした時代遅れの産物で、非難されるべきものなのです(あるいは、そういうものを存続させ支持する日本人全体も)。そういう点では、非常に判りやすい視点で書かれていますが、あまりに一方的な、視野の狭い見方であるとも言えます。
雅子妃の現在の状況には個人的には同情をしますが、彼女だって、無理やり拉致でもされて皇太子妃になったわけではない。分別ある年齢で、皇室に入ることの意味や、お子様が年齢的に難しいかもしれないことなど、さまざまなことを熟慮して結婚されたのだと思う。著者にはそういう観点が全くない。副題が「菊の玉座の囚われ人」だもの。無理やり皇太子妃にされてしまったと信じ込んでいるみたい。
ジャーナリストとして、取材を通して結論を導き出すのが正道だろうが、この著者の場合、初めに結論ありき、で、ジャーナリストとしては失格だと思います。