出エジプトは史実である。エジプトに隷属していたヘブライ人をモーゼが解放し、安息の地に導くストーリー。イスラム教もキリスト教もユダヤ教も創造主なる神の下に一つだった。彼らの最初の戒律こそが、モーゼの十戒なのである。あまりに偉大な預言者モーゼをセシル・デミルは偉大な人物として描きあげた。
しかし、モーゼの実像は旧約聖書の出エジプト記や民数記から読み取る限り、とてもへりくだった、何も特別なことのない人物であったことが感じ取れる。プリンス・オブ・エジプトに描かれているモーゼこそは、そんな謙遜な人物として描かれている。自ら求めたわけではなく、やることなすこと別に自信や信念があるわけでもない。だからこそ彼は神に信頼し、委ねるしかなかったのだということが分かる。そんな神の前に謙遜な器だったからこそ、神は彼を偉大なリーダーとして立たせ、彼を導いたのだろう。
神から愛される人とはどんな人物なのか・・・この作品を通して、私は心に深く学ばされた思いがする。
そして、そのモーゼを包み込む神の愛と奇跡を高らかに歌い上げた、マライア・キャリーの主題歌「フェン・ユー・ビリーブ」(あなたが信じる時)が心に染み込んでくるのだ。ちなみにこの曲はアカデミー賞の音楽賞を受賞している。
ご家族で鑑賞してみて欲しい作品である。