---抜粋---
ニューヨークに暮らす20代の私は、ある朝、突然FBIに逮捕された!
麻薬密売組織に協力したという、見に覚えのない容疑だった。
無実の訴えもむなしく、絶望と不安を抱えて、連邦刑務所への入所日を迎えた私。
だが、米刑務所の以外なシステムの下、次第に様々な人種の囚人仲間と友情を育みはじめて---。
日本人の女の子が実際に経験した、過酷ながらもポジティブなプリズン・デイズ。
---抜粋終わり---
実際にあった事を物語として書いてあるだけなので、面白いという感覚で見る本ではないのかもしれません。
知らない世界を少し知る事ができるという部分では良いのかも。
抜粋部分だけを見れば、まるで全くの無関係の人間が突然逮捕されたかの様な記述。
しかし内容を見ると、マフィアのボス格を彼氏に持ち、知らず知らずの内に協力させられていたが為に逮捕されたのが本当のところ。
ツッコミどころは多いです。首をかしげるような部分もあります。
なんだかすっきりしない。
他のレビューにも書かれていたのですが、自分の事は優等生的に書かれているのも残念。
彼氏がマフィアと知る前
高級レストランに連れていってもらったり、高級ブランドのプレゼントを何かともらっていた。
マフィアと知った後
それでも彼氏を愛するのは仕方ないとしても、知った後もちょっと動揺したけど、一緒にいたい。というような事が書かれていた。
もしうまくいって結婚したとして、麻薬を売りさばいたお金で生活していっても自分は無関係です。
なんていえるのかな。
覚悟があったとは到底思えない。
本の中で弁護士に『薬を売った金でプレゼントをもらっているのだから共謀者と思われても仕方がない』といった内容の事を言われてるけど、その事をきちんと理解しているような節がその後一つも出てこない。
むしろ、自分は騙されていただけなんだ。
ただ罪があるとするならば彼がマフィアと知ってたのに付き合ってたから逮捕されたんだ。
というような言い訳めいた記述が何度も出てくる。
これがすっきりしない最大の原因。
知らなかったとはいえ、騙されてたとはいえ、彼氏がマフィアの麻薬組織のボス格なのに平気で彼氏の代わりに荷物を送りますか?
警戒心ゼロですか。
そもそも人を利用しないわけがないでしょう。
彼氏が最後の電話で、俺を愛してる?って聞いてわざわざ確認したのだって、司法取引に利用するなよって暗に示してたんじゃないのかな。
いっぱい、悲しい、悔しい、辛い思いをしたのは分かるけど、なんだか自分が犯罪に関わってしまった事がまるで天災にでもふりかかったような書き方をしてる点が凄くもどかしい。
私はこう思った。『あんたも甘い汁吸ってたんやろ?高級レストランに連れていってもらったり、ブランド物のプレゼントもらってたんやろ?』
あとこれは私の思い込みかもしれないが、私って凄いでしょ。的な部分が意識にあるのかなと思った。
若い頃の悪さの度合いなんかを武勇伝にして、その値が大きければ大きい程、あんなやつ大したことないやん。といったようなノリ。
それをどこかに臭わせるようなところが何箇所かある。
つまり私って普通の日本人より凄い事経験しちゃった。と。
最後にはもう一度服役しても良いかな。なんて書かれている。
急ぎ足で頑張った時期は今は辛くても後になってもう一度あの時に・・・なんてことは誰にでもあるであろうから、そういった感覚なのかもしれない。
でもこれは女性だから言えるんじゃないかな。とも思った。
日本の男性刑務所の話を実際に服役してた人に聞いたけど、ゲイだらけと聞いただけで血の気がひいた。その他色々、一生お世話になりたくないな。と話を聞いただけで思いました。
最後に、この本の協力者でルポライターの人があとがきしてる部分があるけれど、なんだかチープで、無い方が良かったな。
『彼を愛してた。それだけ。』 それだけ。とポンと投げ出してしまうところが凄い!なんて書いてあるけど、
私からしてみれば『はぁ?どこが?』です。
愛する事に理由がありますか?付き合ったとき、なんで付き合ったの?と聞かれたら
『なんでそんなん聞くの?』が私の答え。
なんでって『愛してるから。』に決まってる。
それ以外に答えがない。だから、愛してた。それだけ。というのは至極真っ当な答えなんじゃないかな。
ただ、本を読んでいて最終的にはこの著者は優しい人。そして前向きに生きている人。
という印象を受けました。
だからこそ刑務所内でも友達が多かったんじゃないかなと思います。