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プリズム (新潮文庫)
 
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プリズム (新潮文庫) [文庫]

野中 柊
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

いつかはこうなると予感していた、その人は夫の親友。足元に何の立場もない、倫ならぬ恋。甘やかな熱情に心もからだも揺さぶられて、わたしは流されてゆく―。人妻・波子、夫の幸正、親友・高槻。それぞれの孤独と秘密を抱えた男女が織りなす危うい関係。しかし痛烈な罰のような出来事が、三人の運命を変えてゆく。愛によって傷つき、愛によって浄められる魂を描く、長編恋愛小説。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

野中 柊
1964(昭和39)年生れ。立教大学卒業。ニューヨーク州在住中の’91(平成3)年「ヨモギ・アイス」で海燕新人文学賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 329ページ
  • 出版社: 新潮社 (2010/2/26)
  • ISBN-10: 4101451257
  • ISBN-13: 978-4101451251
  • 発売日: 2010/2/26
  • 商品の寸法: 15.5 x 10.9 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
33歳の波子には、ふたつの実家(であって、正式にはそうとは言い切れない家)がある。
父母は離婚しており、
父とその再婚相手の女性と腹違いの妹の家と、
母とその再婚相手の男性と腹違いの弟の家。
両方の家ともそれぞれのトーンで交流している波子。
そんな彼女の家庭は、結婚6年目の外科医の夫との
2人暮らし。夫婦仲はよく、穏やかな日々を送り、パートで
薬剤師の仕事をしながら、幸福に暮らしている。
しかし、時々食事をする(夫と波子夫妻と、相手もそのときの
恋人を連れて4人で)、夫の親友高槻にふいにキスされ、互いに
心惹かれていることに気づいてしまう。そして、高槻との関係は危ういほうへ…

前半は、波子の家庭の事情、離婚した両親とその子たちとの交流、そして
穏やかな夫との日々が淡々と語られています。そして高槻との
不意打ちのようなキスで恋に堕ちるところからは、既婚者ゆえの深刻な
小説になります。物語は意外な(と思ったけどあとで考えたら納得の)結末に。
不倫ものとしてさほど新鮮なお話ではないのですが、この人はダメ、という人に
ハマっていく過程や、夫を愛しているけどそれはそれ、と不倫の性愛に
のめりこむ感じは、経験は無い私が読んでも「ありえるかも」って思えるくらい
臨場感がありました。
両親の離婚で家族関係が複雑になった波子が、自らの結婚生活もややこしく
してしまうような恋に戸惑う様子が丁寧に描写されています。

考えたら、野中柊という作家は「アンダーソン家のヨメ」とか「ヨモギ・アイス」
など、初期は、国籍の違う結婚をテーマに、家族のあり方を淡々と的確に書いていて
注目されて文壇に登場したわけで、その後、多くの恋愛小説を書いて、このような
家族と恋愛、についてきっちり描いた小説にたどり着いたんだな、と思う。原点に
戻ってきた感じ。ふうわりとした恋愛onlyのストーリーより読みごたえアリ。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
優しい夫と平穏な家庭にいる主人公波子。でも、どこかしら物足りなさも感じて、、、夫の親友と人には言えない関係になってしまう。主人公の微妙な恋心がものすごく伝わってきました。また、相手の男性が自分の態度をはっきりと示さないところなどもすご〜くよくわかって、せつなくなりました。とにかく大人の恋を知っている人にはお勧めです!
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怖くなる…。 2011/3/19
By 譲葉
形式:文庫
これだけ右向いても左向いても不倫がわらわら出てくると、自分の家庭は大丈夫だろうかと不安になります。
波子の育った環境を“当たり前”だとは絶対思いたくない。

私はどちらかと言うと、波子と高槻ではなく、波子と幸正の関係に重点を置いた読み方をしていました。
そのため最も印象に残ったのは、事故の後の、妻である波子と恋人である女性の邂逅場面です。
波子に感情移入してしまって、もう本当にどうしようもない気持ちになる…。
私だったら、香奈枝ちゃんのように、慰謝料請求してやれと考えてしまうかもしれませんが、波子の気持ちはどこに落ち着いたんだろうか。

読後感は爽やかですが、今後の波子と幸正の関係がどうなるのか、気になってしょうがない。
『あなたのそばで』に収録されている『運命のひと』を読んだ時も思いましたが、このお話を幸正視点で読んでみたい。
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