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68 人中、63人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
プリオン仮説の検証,
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レビュー対象商品: プリオン説はほんとうか? (ブルーバックス) (新書)
狂牛病(BSE)が社会的問題となっているいま、政治的思惑とは別に、伝達性スポンジ状脳症を引き起こすものが何であるのか、いまいちど 真摯に考察してみる必要があろう。本書は、論理明快に書かれており、 問題のありかや歴史的経緯を、門外漢にもわかりやすく描き出している。 専門は違うが、同様の材料を扱っている者として、実験手法に対する 議論も順当であると感じられた。原典が明記されているもののうち、 二報の原著論文にあたってみたところ、曲解はなく、ごく細かい点を 除き、適切に引用されていた。トンデモ本の類いのセンセーショナリズム とは一線を画している。むしろ、同一のデータを前にしても、立場に よって全く異なる解釈が可能であるという、科学のおもしろさを伝えて くれる書であり、ブルーバックスの名に恥じない好著である。これから 科学を志す若い人に薦めたい。
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
プリオン説支持派が読んでも面白い,
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レビュー対象商品: プリオン説はほんとうか? (ブルーバックス) (新書)
わたしはプリオン説を支持している側の人間です。プリオンは生命ではありませんが、生命でないからこそ調理された食品や肉骨粉を通して感染した事実に説得力を感じますし、事実プリオン説に基づいた対策で、プリオン病は駆逐されたのです。さて。それでもわたしは、この未だにプリオン説を疑うと表明したこの本を、3つの観点からおすすめします。 まず、本書を読むことでプリオン説とはどういったものかが手際よくわかるという点で。 それから、科学的理論の証明法とはどんなものなのか、研究をしたことのない人間にもよくわかる点で。 さらに、福岡伸一が売れっ子になるまえに書かれた本であり、非常に丁寧な記載で読み応えのある本になっている点で。 本書は、一読、値段以上の満足感をあなたにあたえてくれることと思います。 しかし福岡氏の学説を支持する学者は少数派であることは、念頭に置いておいてください。学者はバカばかりではありません。彼の説が支持されない根拠もちゃんとあることもお忘れなく。
33 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
リスク管理を超えて、真犯人は別に存在するのか?,
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レビュー対象商品: プリオン説はほんとうか? (ブルーバックス) (新書)
BSEのリスクがCJD感染ではなくその発症の確率にするとすると、その結果を人々が知るのは今から十年も二十年も先であり、それもよく判らないかたちになるだろう。インフルエンザの数時間からエイズの十年までこれまでの感染症のタイムスケールを超えた一、二世代もかかるこの問題に真にどれだけのリスクがあるかは、事後的にしか判らない、ということはこれは通常の管理の問題を超えているということである。他方でCJDへの感染は立証済みと言ってよい。煽ればいいものではないが、リスクをゼロに極限することができない以上、安全を確認している時間だけでもリスクの存在を前提に治療方法の探究を急ぐべきだろう。本書はノーベル医学生理学賞受賞者スタンリー・プルシナーへの評価と異議申し立ての両方を虚心坦懐に公平に論述しているが、著者が支持しようとしているウイルス核酸説の立証はこれからだ。同カールトン・ガイジュセックの魅力溢れる顔写真も載っている。個人的には後者の評伝や業績についてもっと知りたいと思う。狂牛病についても類書は最近増えてきたが、本書のように膨大な科学的専門知を簡潔に分かり易くまとめたものは今までにない。前著の『もう牛を食べても安心か』(文春新書)以上の画期的労作である。
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