政府の政策により、インディアン居留地を追放されたインガルス一家はミネソタのプラム川の辺で新しい生活を始めることになりました。この場所は、今までローラが暮らした土地と違い、なかなか都会的です。街はローラが歩いていける距離にあるし、教会もあります。なので、ローラとメアリーは初めて学校に通うようになります。TVシリーズの名脇役「意地悪ネリー」は、この巻で初登場です。
雑貨屋のお金持ちの娘で、きれいなドレスを着て、夏なのにブーツを履いてるネリー。かたやローラたちは、小さくなって短くなったスカートの裾から、裸足の足をひょろりと出して、学校で使う石版と石筆を買うお金を父さんに貰うことさえためらう暮らしです。でも、ローラは父さんや母さんに不満があるわけじゃないです。「羽生の宿も我が宿、玉の装い羨まじ」、父さんが唄う歌です。それに、今年の小麦はすくすくと育っていて、刈り取りまで僅かです。素晴らしい出来栄えで、この小麦さえ刈り取れば、借金も払い終え、貯金も出来るし、キャンディーだって服だって何でも好きなものが買えるのです。
というときに、いきなり襲い掛かってきたイナゴの大群。インガルス一家の落胆はどれほど大きかったか想像がつくと思います。小麦の収穫もない、野菜の収穫もない、お金もない、そんな状況の中でも「大丈夫ですよ、今までやってこれたんだもの、今度もきっとやっていけるわ」と静かに言える母さんの強さ、そして道を切り開いていく父さんの逞しさ。フロンティア精神が今でも讃えられるのも頷けます。大変な時期の話なのに、この話は明日への希望に溢れてます。