部屋の中に蛍光塗料の星空を作った子ども時代、技術に詳しい隣人やコンピュータに詳しい友人、電源メーカーでのアルバイト等によって必要な技術を得ていく過程、移動公演や国際会議での逸話と、本書の内容、言い換えれば著者の人生はプラネタリウムを中心に回っている。技術的な葛藤やアクシデントに見舞われることはあっても、著者のプラネタリウムへの情熱は揺らぐことがない。自宅の7畳間に作られた簡易クリーンルームから生まれた自作プラネタリウム「メガスター」は、いつの間にか人々が行列を作り、国際会議で1回のみだったはずの公演が3回になるまでの人気を博している。
徹底したこだわりとそこに人生を捧げる著者の姿は、読む者すべてを勇気づける。それは、技術大国の底力とか、その種の言い古された一般論としてではなく、企業などの集団の力とは異質の、個人のポテンシャルを再確認できる点に何ともいえない爽快感を感じさせてくれるからかもしれない。だからこそ、青少年にとってはひとつのリアルな目標となり、大人にとっては自らを再び奮い立たせるための起爆剤となってくれる。
なお、特別付録として「卓上プラネタリウムペーパークラフト」が用意されている。自分で作るプラネタリウムのささやかな感動を味わいたい。(大脇太一)
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35 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
気持ちいい書き味,
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レビュー対象商品: プラネタリウムを作りました。―7畳間で生まれた410万の星 (単行本)
メガスターって、一体どんな試練を乗り越えて誕生したんだろう?読むきっかけはコレです。 それで読んでみました。ネガティブなことはあまり書かれてませんね。 俺は一人でこんなに頑張った的なことは一切書かれてません。 メガスターを作り上げていく経緯が、メカのことなど知らない素人でも手に取るようにわかります。 諦めの多かった今までだけに、読んで寂しくなったけど、こういう風でもやっていけるんだっ! やっぱいいんじゃん、と確信させてくれました。 著者は周りの人に本当に恵まれているとも思いますが、何を聞き入れ、何をほどほどで聞けばいいのか、それを判断できる賢さもあるのだと思います。
60 人中、55人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
あぜーん。何でもすぐ作ってしまうナントカと紙一重な人の話。,
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レビュー対象商品: プラネタリウムを作りました。―7畳間で生まれた410万の星 (単行本)
いやすごい。かの有名なポータブル超高性能プラネタリウム、メガスターを作った大平氏の一代記。商用プラネタリウムを遙かにしのぐ化け物プラネタリウムを自作した、という話はきいていたけれど、まあそれだけの物を作るなら何か恵まれた条件があったとか、多少の援助があるとか、そういうのだろうと思っていたら、まさか自分のアパートにクリーンルームまで作って工作機械を入れている!??!!!小学校自体からひたすら物づくりが好きで、ふつうの人なら当然のようにあきらめるところでしつこくねばって何でも作ってしまう! 電源周りの勉強のために電源会社でバイトをし、投影用ドームがないと思えば家庭用扇風機でこしらえ、クリーンルームも「仕方ないので作った」と平然とのたまう。すごい。!読んでいて茫然自失の驚きの怪著。別に凝ったことは書いてないし、上段にふりかぶった哲学もないけど、淡々と「とにかく作った」ことを書き続ける本書は、あなたを感動にうちふるえさせずにはおかないであろう! と断言しよう。
11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文庫化してほしい本第一位!,
By 僕のスイッチ。 (大阪府堺市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: プラネタリウムを作りました。―7畳間で生まれた410万の星 (単行本)
これほど、わくわくしながら読んだ本はココ最近ではちょっとありません。 大平さんのひたむきさが半端じゃありません。 しかも本人はさほど苦痛とは思ってないんじゃないないか? この文章からは力んでいるところが皆無です。 こういう「自分に対して無理してない強さ」ってのは 本当に屈強だと思うのです。 そして、なによりもココまで出来たのは 「運」と「縁」を大事にされてきたからだろうとも思います。 努力じゃなくてどれだけ夢中になれるか、 そこに、運と縁がかさなったとき、 とてつもないことが出来てしまうんですね。 もっと多くの人に本書が触れてもらえるように 文庫化を強く希望します。
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