この映画はベトナム戦争映画の最高峰の一つと個人的に思う
志願兵としてお坊ちゃんのクリスが配属され、その視点で語られるの
ですが、「志願」てのがミソだとまず思った。
「自己実現」の場としての戦争。
それはオチこぼれの社会不適合者、自分の道が定まってないフリーターやニート、アダルトチルドレン
将来や社会に不安を覚える我々と同じ目線にも置き換えられる。
「世の中のためになること、それが自分の夢」
その理想と現実の間で
引き裂かれそうになるその葛藤が実にリアルなんです。
それは、同じ部隊のバーンズとエリアスという
二人の軍曹の反目に象徴されていて
そのことがアイデンティティとは自己実現とは何か
もちろん「正義」とは何か
普遍的、哲学的な問いかけがなされます
それは正に「見えない敵」!
一体何と戦ってるのかわからないという恐怖。
同胞にも疑惑と憎悪のめがむけられ、人間性の喪失という自分自身との戦い
大なり小なり、我々が生きてる上でも常に直面してる問題だ。
強烈な現実の前に
破綻しそうになる
「自己実現」という夢
その究極の姿がこの「戦争」であり、その理想が破綻したとき
それは容易に「犯罪」に変異するという警告を
オリヴァー・ストーン監督は投げかけてるんじゃないか
”殺人”という名の「犯罪」に
敵かどうかもわからない民間人を
殺害、暴行、レイプするシーンはそういう意味で強烈に印象に
残ってます
平和ボケした我々もまた<強烈な現実>を目の当たりにしたとき
そうした狂気とは無縁では決してない、ということ
生きるということは、そうした自分自身との戦いの連続であって
いくら目をそらそうとしても逃れられない
そのことが、劇中何度も流れる美しい
バーバー作曲:弦楽のためのアダージョ
の旋律にも似て切ない