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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
もっと知られていいはず,
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レビュー対象商品: プラトーノフ作品集 (岩波文庫) (文庫)
作者プラトーノフは、批評家アレクサンドル・ヴォロンスキイの主催した雑誌『赤い処女地』などに寄稿していた作家です。『赤い処女地』にはヒューマニスティックな作家が集まりましたが、プラトーノフも人間に対する細やかで温かい視線をもった作家で、ソヴィエトの体制に対する批判・懐疑を隠そうとしませんでした。そのためヴォロンスキイ同様、体制から抑圧されて不遇な一生を終えます。本書には、政治と人間の幸福の関係を追及した傑作『ジャン』などが収められていますが、いずれも心理描写が細やかで読ませます。悲しみと強い意志が一体となった作風はシニシズムに曇った私たちの心を揺さぶらずにはいません。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ラクダの内臓のあたたかい手ざわりだ。,
By null (日本) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: プラトーノフ作品集 (岩波文庫) (文庫)
とくに、ジャン。ジャンを読んで満ちてくる気持ちは、砂の底からひっそりと湧き出す水に似ており、身体の奥からしみ出してくるものだ。だから、ときどき文字がにじみ、そこではじめて涙ぐんでいることに気づく。私はなにか重大な勘違いをしていたのか、彼らはけっしてしあわせになれない、なぜならしあわせになるやりかたがわからないから、という結末だと信じ切っていたのだが、そうではなかった。だって、彼らの出発は、それぞれのしあわせをつかみとるためのものにちがいないのだから。べつの版で、満ち足りた共同体がつくられるという結末もあるらしいが、さいしょに書かれたこの結末ほどすばらしいものがあるだろうか。彼らはやはり人間であって、ひとつの円にそって死ぬまで歩きつづける羊たちとはちがっていた。胸の奥で鼓動している心臓のあたたかみ以外にもつものがなにもない彼らをみて、もっとも美しい民族ではないかと思いたくなるのは、かれらが空を飛ぶ鳥、地を這う亀たちとおなじだからであるが、痩せた体の奥底にしまってあった幸福になるつもりのある魂――人間がもつ義務があるもの――が、暖炉と食べ物とながい眠りとによっておっとり目を覚まし、それから起きあがる。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
埋もれていてはいけない作家。,
By Das Eismeer (Hamburg) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: プラトーノフ作品集 (岩波文庫) (文庫)
荒涼とした砂漠の叙情的な描写と、温かみのある人間描写、希望と諦観の入り乱れた物語の展開。総合してこれらの作品はとても美しい。最も心に残ったのは、やはり『ジャン』か。
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