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プラグマティズムの思想 (ちくま学芸文庫)
 
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プラグマティズムの思想 (ちくま学芸文庫) [文庫]

魚津 郁夫
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

9.11以後、アメリカの思想は変貌してしまったのか。ピルグリム・ファーザーズから現代まで、弛まず築き上げられてきたアメリカの伝統思想は、さまざまな人種の移民により形成されてきた社会ゆえに、一つの原理によって統一する一元論ではなく、相互に違った価値観を認めあう多元主義であった。それは、「体系を排すること、眼前の事実を重視すること、物事の理由を権威にたよらず独力で探求し、結果をめざして前身すること、定式をとおして物事の本質を見ぬく」プラグマティズムである。パース、ジェイムズ、ミード、デューイ、モリス、ローティーなど、その思想の展開とこれからの可能性を探る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

魚津 郁夫
1931年、和歌山県に生まれる。東京大学文学部哲学科卒業。熊本大学文学部教授、ハーヴァード大学客員研究員、放送大学熊本学習センター所長、崇城大学教授を経て、熊本大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 350ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2006/01)
  • ISBN-10: 4480089624
  • ISBN-13: 978-4480089625
  • 発売日: 2006/01
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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21 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ソコツ トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
とにかく整理がうまい。アメリカ哲学の代名詞であるといってよいプラグマティズムの、これは最高の入門書である。

最近、思想・学問業界での再評価が高まっているらしいパース(特にソシュールとは異なる独自の記号論に注目)からはじまり、日本でも人気の高いジェイムズ(人は泣くから悲しいのだ!)、ミード(自己とは社会関係であり、集団活動こそ個の人生だ)、デューイ(教育とは生きる手段、問題解決の方法を自発的に習得すること)ときて、分析哲学の流れと交差するのでちょっと難解ながらクワイン(素朴な「実在」経験主義から知と経験の全体主義へ)が入り、最後に現代思想の最重要人物のひとりであるローティー(会話を継続し、誤解を修正し、他者と上手につきあおう)でしめる。代表選手の要点を過不足なく紹介していくのである。

序論的な第一章では、こうした実践的な哲学が誕生してくる歴史的な背景、すなわちアメリカというルツボ的・サラダボウル的・オーケストラ的な国の成立事情とその後の展開がごく簡単に再確認されている。「日本人」からみると本当にびっくりするくらい多種多様な民族と文化が集結したこの国では、だから真理の多元論、探究の果てしなき試行錯誤性を強調する思想がきたえられてきたのだと著者はいうのである。そして、にもかかわらずどこかでキリスト教的な〈神〉の実在が背後にいるのではないか、とピルグリム・ファーザーズの面影も想起させるようにしながら、本書ではそれぞれの哲学者の宗教観と真理観に肉迫していく。すごく、おもしろかった。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By しらま VINE™ メンバー
形式:文庫
パースやジェームズに始まる、プラグマティズムに関するアメリカ哲学の流れを概説した教科書。論理学の話をしているのかと思えば、宗教や心理の話もどんどん割り込んで絡まってくる。プラグマティズムは「役に立つことが全て」という薄っぺらい実利主義でも相対主義でもなく、私たちの生き方や自我の成り立ちにまで関わる思想であることがわかります。

世の中に溢れる知識や真理はいずれも、人々が自分たちの行為のもたらす効果をより確かで大きなものにするために生み出したものである。その便益は、それが生み出されたある時代、ある場所、ある共同体や特定の個人においては確かなものであり、そうであるからこそ(意識的にせよ無意識的にせよ)信仰され、真理という名と尊重に値する。逆に言えばその有効性は、そうした限定性を離れれると失われるものでもある。

つまり、あらゆる信念は誤りを含みうるものであり、それを絶えず修正するための態度と方法論がプラグマティズムであるらしい。とはいえ、その根源にあるのは理念的な実在としての絶対的真理に対する信仰と欲求である、というのもどこか逆説的でおもしろい。もちろん信仰といってもそれは極めて高次なものであり、柔軟性と寛容性を伴ったものでなければならないのでしょう。これは自らの可能性をどこまでも拡げていこうという意志であり、希望に他なりません。

論理のみに基づく科学哲学を、知行合一の実践哲学に高めたもの、と言ってもいいかもしれません。それは知識と行為の一元論であり、価値と真理に関する多元論でもある。では、多元的な真理の間の断絶や利害対立をなくすには?それは自分たちで実践しながら考えろ、ということですね。はい。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 白頭
形式:文庫|Amazonが確認した購入
プラグマティズムについての入門書。
個人的には以下2点で益有。
 ・プラグラティズムの伝統的背景
 ・パースの業績
特にパースについて。のとらえどころのない先駆者に
ついて、触れる著作も多々あるが、ジェイムス等との
微妙なベクトルの違いを、入門書としてきちんと整理
してみせたものはあまりない気がする。
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