いったいプライベート・エクイティとは何であるのか? どういう姿勢で投資するべきなのか? どうやって利益を生むのか? 投資するときに注意すべきポイントは何か? 投資したあとになすべきことは何か? 米国人弁護士でプライベート・エクイティに携わってきたマイケル・J・コーパー氏を著者とする本書はアメリカ人向けに書かれているわけではない。なぜならこれは,『週刊東洋経済』に1998年4月から半年間にわたって連載された「金融ビッグバンセミナー」をまとめたものであるからだ。日本の経済誌に掲載することを想定して書かれた文章であるので,日本の実情を踏まえながら米国の事情を説明するだけでなく,わが国の抱える問題点も指摘している。欧米でベストセラーになったものをそのまま日本語に翻訳したものとは本質的に異なるのだ。
文章は少々だらけるところもあるが何10万冊を売り上げ目標におくわけではない専門書の水準からすると優秀である。この本は金融関係者や数億円の金融資産をお持ちの富裕層の方でプライベート・エクイティについての知識があまりない人で初歩から知りたいと考えている人,プレイベート・エクイティについての基本的な知識をまとめておきたいと考えている人にお薦めしたい。私としては日々変化するプライベート・エクイティの実情に併せて,改訂版を定期的に発行していただきたいと思う。 (経済評論家・ジャーナリスト 佐藤 治彦)
(Copyright©2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)
登録情報
|
バイアウトとVCの違い、GPとLPの違い、など、PE投資を 理解する上で根幹に関わるところが、きちんと丁寧に 説明されている。
翻訳本でなく、直接に日本語で書かれていることもあって読みやすい。ただし、ある程度のファイナンスの予備知識があればより一層理解が深まるのは確か。
本書では、PEファンド、PE投資家、PE関係者、投資対象企業など様々なスタンスからPEの効用や留意点が記述されている。
PE自体の経営管理の記述も興味深い。PEの経営管理と言えばその投資管理手法や投資回収、資金集めについて記した類書はあるが、加えて人的資源管理にも触れたものは少ない。
また、成長企業へのリスクマネー供給者であるVC、業況不振に陥った企業へのマネー供給者であるバイアウトファンド、事業投資で事業機会を捉えるコーポレートVCなど、成長と再生の両ファンドともに扱い、相対比較できる点も興味深い。
今、わが国ではターンアラウンド関連PEが官製を含めて雨後の筍のごとく設立された。しかし、斯様な状況にあって本書を久方ぶりに開けてみても、新鮮味は失われてない。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|