この経緯がいみじくもプライベート・エクイティという,米国で1980年代以降本格的に発展した,新たなビジネス・モデルの特徴を示している。つまりこれは企業に対する投資であるが,会社のエキスパート達が経営に深く関与し「金も出すが口も出す,いや人まで出す」,投資先の会社の事業そのもののリスクを負う投資だ。米国では実際に高い投資利回り実績をあげていることで市場は急拡大している。
このビジネス・モデルは日本でも成功するか。企業の売買に関する法制面,税制面は整備されつつあり,企業買収に抵抗感が薄れてきた,投資機会が少ない状況が続いているなどの追い風はある。ただし,投資先企業に口を出したり,人を出すといったプライベート・エクイティの基幹的機能を果たす人材がいないという根本的な問題があるという。
本書を一言で評せばエキサイティングな本だ。それは,いかにも米国らしい新たなビジネス・モデルの面白さを,豊富な実例を挙げながら余すところなく伝えていることが一つ。加えてこの投資手法が流行すれば,逼塞状態にある日本産業界の事業ばかりでなく産業再編への鍵の一つとなるかもしれない,あるいは大企業に埋もれている経験豊富な優秀な人材の新しい活躍の場が生まれるかもしれないと感じさせるからだ。時代の流れに敏感でありたいと考えるビジネスマン必読の書だ。 (富士通総研 取締役研究主幹 寺田 欣司)
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20 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
本場米国のPrivate Equity上陸!!,
By カスタマー
レビュー対象商品: プライベート・エクイティ―急拡大する未公開株式投資の世界 (単行本)
これからPrivate Equityを経験したい人も、ある程度M&Aやベンチャー投資の経験がある方も必読。本場アメリカのPEを刺激的に感じると同時に日本市場へ進出してくる一端が顕著に読み取る事が出来ます。
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