カラヤンの残したオペラの中でも指折りの名盤の一つ。
プッチーニだと、「蝶々夫人」や「ボエーム」という
それぞれの記念碑的演奏もあるのですが、いずれもこのシリーズには入りませんでした。
いずれも今まで低価格盤で出たことはなく、
今度値段が下がれば買おうと思っていたので残念です。
「トゥーランドット」について言うと、
主役がリッチャレッリになっていることで好き嫌いが別れると思います。
それまでのトゥーランドット姫は、
カラス、ニルソン、マルトンなどの超重量級ドラマティック・ソプラノか、
サザーランドなどのカリスマ系目玉ソプラノが起用されていたので、
リッチャレッリのようなリリコ・ソプラノだと物足りないということでしょう。
私はこのリッチャレッリが気に入っていて、
やはり「氷のような姫君」と言えども血の通った人間でないと
このオペラの結末は迎えられないと思っています。
ヘンドリックスのリューも本当に透明感溢れる歌唱で、
ヘンドリックスの独唱部分はどれも目頭が熱くなってしまいます。
ドミンゴは今更言及するまでもなく、素晴らしいの一言に尽きます。
カラフ王子の父にライモンディ、ピン・ポン・パンのピンにアライサと、
脇役にも有名歌手が据えられているのは、これもカラヤン盤にありがちな贅沢です。
カラヤン最晩年の演奏で、テンポが遅めで、王宮にふさわしい堂々さがありますが、
話し運びが重くなって、ワーグナーもののような響きもしますが、
合唱の力強さも加えて、本当に豪華豪華です。
カラヤンがこの曲のCDを残してくれて、本当によかったと思います。